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姫子「ビビクン記念日」
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:30:14.78 ID:pzYIbamHo
- 生立ヶ里中学 麻雀部部室
「最近能力持って麻雀する人が多かみたいよ」
哩「………くだらん」
「ねえ、白水さんは能力もっとらんと?」
哩「…なかばってん、牌効率と期待値で和了はできるとよ」
哩「いつ目覚めっかわからん能力なんか考えんと、確率で和了ればええっちゃん」
「う………確かにそうやけど」
哩「…卓あくまで私向こうで本読みよくから」スタスタ
「相変わらず、キツかねー白水さんは」
「さすが次期部長ばい」
- 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:32:26.54 ID:pzYIbamHo
- 哩「(……『高校競技麻雀のすすめ』、か)」ペラ
『麻雀は点を多く奪うのが全てです』
『その為には、他の人より速く和了形を完成させるのが大切になります』
『配牌時点で最速で辿り着くであろう和了形をイメージしてみるといいでしょう』
哩「(…なるほど、確かにそうばい)」
哩「次打つ時、やってみっかぁ…」
「白水さん、卓あいたよー」
哩「ん、今行く」 - 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:41:50.02 ID:pzYIbamHo
- ジャラジャラ
哩「(……んー、これなら、ドラと平和で3900あたりにもっていけっかな)」
哩「……よし」コトッ
――
哩「ロンッ!3900!」
哩「(………なるほど、この方が効率よかね)」
ジャラジャラ
哩「(……次は、満貫狙えそうな手やね)」
――
――
哩「………トップか」
「はー、相変わらず強かねぇ……白水さんは」
哩「おまんらが適当なんがあかんっちゃん!もうすぐ1年も入るとよ?」
哩「2年の私らがしっかりせんば……」クドクド
「(白水さん、真面目なんはええけど……厳しすぎるばい)」 - 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:46:43.21 ID:pzYIbamHo
- 次の日 放課後
哩「………」ペラ
哩「(…ほう……この打ち筋は参考になる)」メモメモ
コンコン
哩「はい?」
姫子「あのー、麻雀部部室ってここですかね?」ヒョコ
哩「っ!」
姫子「………えっと」
哩「(っ……か…可愛い)」ドキドキ - 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:47:30.50 ID:pzYIbamHo
- 姫子「……あの、麻雀部……」
哩「……ここで、あっとうよ」
姫子「!良かったですっ!間違ったのかと思いました…」
哩「……名前は?」
姫子「鶴田姫子っちいいます」
哩「…ん、2年の白水哩です。よろしく」
姫子「よ、よろしくですっ!」ペコリ
哩「(……な、なんねこん気持ちは)」ドキドキ
姫子「(…キリッとして、カッコよか人ねー)」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:50:12.32 ID:pzYIbamHo
- 自室
哩「………色々考えた、けど」
哩「…やっぱ、こん気持ちは恋やね」カアッ
哩「どうすっか…」ガサガサ
哩「(……買って来た『恋愛のススメ100』)」ペラ
哩「(『まずは常日頃から仲良くして、心を開いてもらうべし』……か)」
哩「……明日、帰り…誘ってみっかな……」
哩「…ん、頑張ろ」 - 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:58:34.00 ID:pzYIbamHo
- 一ヶ月後
哩「………姫子、今日も帰るやろ?」
姫子「はい!先輩!」フリフリ
哩「じゃ……お疲れ、みんな」
姫子「お先に失礼しますっ!」
パタン
「……鶴田さん入ってから、白水さん変わったばい」
「それよ、なんか…優しくなりんしゃあ」
「…………あん堅物の白水さんと、毎日何の話して帰りよっちゃろ…」 - 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 05:59:40.14 ID:pzYIbamHo
- 帰り道
哩「(…………相変わらず、ちょっと緊張するばい)」ドキドキ
姫子「せんぱい、聞いてくださいよ!今日授業でですね~……」
哩「うん、…………えー、ありえんな」
姫子「でしょー?もー、みんな大ブーイングでー」トテトテ
哩「!姫子っ、後ろ、車っ!」
姫子「はい?……きゃっ」
ブオオン
哩「あぶなかよっ!」ダキッ
姫子「……………あ、すいませっ…」カアッ
哩「………はっ!す、すまん」パッ - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:00:09.05 ID:pzYIbamHo
- 姫子「いえ、ぜんぜん……」カアア
哩「(い、勢いに任せて抱きしめてっ……)」カアア
姫子「(……こいに、恥ずかしい気持ち初めてばい)」ドキドキ
哩「……姫子っ!」ギュ
姫子「!?」
哩「………姫子は…ほっとくと危なかやけん、私から離れんづく…手ー握っとく」
姫子「…………は、はい…」ドキドキ - 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:05:29.23 ID:pzYIbamHo
- 部室内
哩「…お疲れー」
「あ、白水さん、こんにちは」
哩「…………」フラフラ
「あれ、どうしたん?体調悪いと?」
哩「ん……微熱ばい、大丈夫」
「え……無理せんとってね?」
哩「自分のことや、わかっとうよ」
哩「それより………姫子、姫子は?」
「ああ……鶴田さんは向こうで牌譜読みよるよ」
哩「…………そっか」 - 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:06:25.11 ID:pzYIbamHo
- 「………………」クスクス
哩「…なんね」
「いや、こんな時でも彼女さんの心配って、良かねーと思って」
哩「!ひ、姫子とはそんなんやなかよっ!」
「えー、いっつも一緒に手繋いで帰りよるやん」
哩「……!ち、違うもんは違うばいっ!姫子はええ、半荘打つか!」
ジャラジャラ
哩「(……あらん誤解を産んどうみたいやな)」
哩「(ま、それは私にとっては嬉しっ……て、何考えとーとや私はっ)」ブンブン
哩「(……どちらにせよ今は部活中。こっちに集中せんば)」
哩「(………でも、ふらふらする…)」 - 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:09:01.25 ID:pzYIbamHo
- カチャカチャ
哩「(……これは、…ひどいな)」
哩「(これじゃ、和了できても1翻が限度っ……て)」
ジャラッ
哩「!?」
哩「(………首に、鎖?)」
「………白水さん?切らないの?」
哩「……あ、すまん」コトッ
哩「(…他の人には、見えてない………)」
哩「(………幻覚かいな……?)」 - 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:15:24.50 ID:pzYIbamHo
- ――
姫子「………」ペラ
「あ、鶴田さんお疲れ」
姫子「…こんにちはー、先輩」フラッ
「………あれ、体調悪いと?」
姫子「いえ、ちょっと熱あるだけなので…」
「あら……帰らんで良か?」
姫子「ええ、牌譜も読みたいですし……大丈夫です」
「そう、無理せんことよ?」 - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:19:54.80 ID:pzYIbamHo
- 姫子「…………」ペラ
姫子「(………せんぱい、なんでここでコレを切ったっちゃか…)」ウーン
ガシャンッ
姫子「!?」
姫子「…っ!…………ひぁっ!?」ビビクン
「!…つ、鶴田さん………?」
姫子「………」ビクッビクッ
「だいじょうぶ!?鶴田さん!」
姫子「……………ぁっ……だ、大丈夫です」ハァハァ
姫子「(何ね…今の)」
姫子「(体に電流が走ったような……)」 - 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:21:00.42 ID:pzYIbamHo
- 哩「………はあ…はぁ」
哩「…テンパイ」
哩「(結局、聴牌に持ってくのが精一杯やった…)」
哩「(鎖、消えたけど……なんか、気持ち悪い…)」クラッ
「……白水さん、ほんとに大丈夫なん?」
哩「……ん、次、ほら」ジャラジャラ
哩「(…これが幻覚か、なんなんか…確かめてみんことには帰れん)」 - 16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:21:42.78 ID:pzYIbamHo
- カチャカチャ
哩「(………こん配牌…3翻ならいかるっかな…)」
ジャラッ
哩「(……っ、またか…)」
ガチャッ
哩「(今度は首、太もも、手首……幻覚やないみたいやけど)」
哩「(こいは………何?)」
――
ガシャン
姫子「…………(また、来たっ!?)」
姫子「ひゃあぅっ……!」ビビクン
姫子「(さっきより、すごっ……!三ヶ所、攻められとうみたいっ……!)」
姫子「んぁっ!…っ!」ビクビク
「つ、鶴田さん…今日は帰った方が…」
姫子「はあっ…はぁっ………大丈夫、です、……一回、トイレ行ってきます」
「う、うん……」 - 17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:27:02.91 ID:pzYIbamHo
- 哩「(………これは、いける!)」
哩「………ツモ!1000・2000!」
哩「(予測通り、和了った!…!?)」
ガキーン
哩「(鎖が………割れた?)」
「白水さん…?ほら、点棒」
哩「………あ、うん」
――
姫子「はっ…はっ…………あれ?」
姫子「さっきのは気持ち悪い感じで消えたとに……」
姫子「……今のは、普通に消えた?」 - 18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:30:40.32 ID:pzYIbamHo
- チャリ
姫子「!」
姫子「こいは…………鍵?」
姫子「6っち書いとう……何の鍵っちゃか……」
コンコン
「鶴田さんー?大丈夫?」
姫子「!えっと」ガチャ
姫子「大丈夫です、すみません」
「…もう今日は帰り?大丈夫そうに見えんよ?」
姫子「ホントに大丈夫です……それより」
「?」
- 19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:36:53.10 ID:pzYIbamHo
- 姫子「あの、これ……先輩が投げ入れたとですか?」
「へ……?これって、どれ?」
姫子「え、だからこん鍵ですよ」
「…………いや、鶴田さん何も持ってないやん」
姫子「…………え?」
「幻覚見えとうとか相当ヤバいとよっ!今日はホントに帰り!」
姫子「(……私にしか、見えんと?)」 - 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:43:29.91 ID:pzYIbamHo
- 哩「(……あのあと、半荘打ち通してみた結果)」
哩「(配牌から和了形を考えて、和了る翻数を決めると鎖が掛けられて)」
哩「(その翻以上で和了できたら鎖が外れるっちいうことが分かった)」
哩「(なんね、これ……誰か言うてた『能力』?)」
哩「(……まさか、そんなオカルトありえんな)」
哩「(でもまぁ…幻覚であれ能力であれ、調べんと何もわからんばい)」 - 23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 06:45:24.37 ID:pzYIbamHo
- 姫子「(無理言って居らせてもらって、半荘打ってみたけど)」
姫子「(配牌の時に落ちてきた鍵が光って、鍵に書かれた翻数で和了れるようになった)」
姫子「(こいが……今噂の『能力』っちゃか……?)」
姫子「(…でも、こん能力、説明するの難しい……)」カアアア
哩「姫子…?今日は体調悪かったっち聞いたけど…」
姫子「!?あ、ああ、先輩!いえ、全然元気ですよっ!」
哩「そっか?まあ、今日は早う帰って休み?ほら」スッ
姫子「………はい、そうします」ギュッ - 24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:06:47.24 ID:pzYIbamHo
- 哩部屋
哩「『能力麻雀の全て』、まさか借りることになろうとはな……」ペラ
哩「なになに……『能力に目覚めた場合、確かめることが』」
哩「『まず、発動条件。何をしたら発動するか』」
哩「……配牌時、何翻で和了ろう、って決めた時よな」
哩「『次に、効果。それによって対局がどう有利になるか』」
哩「んー……それがようわからんね、飛ばそう」
哩「『最後に、限界。例外的なことに使って能力の範囲を見極めましょう』」
哩「限界……14翻とかで和了しようと決めたりとか、かな?」
哩「………よし、とりあえず効果を知らんば何も出来んね」
哩「能力を使いまくって……様子を見るばい」 - 25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:12:03.14 ID:pzYIbamHo
- 土曜日 部室
哩「今日は出来るだけ多く打ちたいから相手してくれんか?」
「うん、いいよ」
ジャラジャラ
哩「………そういえば、姫子は?」
「んー?補修って1年の子らが言うてたよ」
哩「そっか…」
――
教室
姫子「(……昨日家に帰ってからは、アレ、起きなかった)」カリカリ
姫子「(麻雀しよる時にしか起こらんみたいやね……)」
姫子「(授業中にあんなん起こったらヤバいと…っ!?)」
ガシャン
姫子「――――!」ビビクン
「お?鶴田、どうした?」
姫子「い、いえっ………大丈夫、ですっ」ビクビク
姫子「(なんでっ………?)」 - 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:21:17.50 ID:pzYIbamHo
- 哩「(まずは……1翻で和了!)」ガシャン
哩「ロン!1000!」
「はい」
哩「(とりあえず一つずつ上げていこう……2翻で和了!)」ガシャン
哩「ロン!2600!」
「は、はい……」
―――
―――
- 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:23:28.62 ID:pzYIbamHo
- 哩「(…………6翻で和了!)」ガシャン
哩「(っ……翻数を上げると鎖の縛りもキツくなるとね)」
哩「(なんか……変な感じ)」バクバク
哩「………ロン!18000!」
哩「(………でも、その分、クリアした時の開放感が…ええね)」
「あ、っと………トビました」
哩「え?ああ、ごめん」
――
姫子「」ビクンッビクンッ
姫子「(さっきから、怒涛のように……鍵と、アレがっ……!)」
「これで、補修終わるぞー」
姫子「(た、助かったっ……6ヶ所来たときはもう駄目かち思ったわ)」
姫子「(でも、この鍵でっ………!)」 - 28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:28:05.02 ID:pzYIbamHo
- 「」カタカタ
姫子「ツモッ!8000オール!」
「………うっ…はい」ジャラッ
姫子「ロンっ!24000!」
ザワザワ
哩「(あれ……姫子、打点が急上昇しとる)」
哩「(打ち方変えたのかな………?)」
――
帰り道
哩「今日、打点の高い和了りば連発しとったね」
姫子「はい……」
哩「なんか、あったと?」
姫子「あの……あったには、あったんですけど…」
哩「……?」
姫子「(せんぱいには…相談しても良かとかな)」 - 29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:33:50.95 ID:pzYIbamHo
- 姫子「なんか、『能力』みたいなんで…」
哩「へえ…どんな能力と?」
姫子「……だ、誰にも言いませんか?」
哩「?うん……」
姫子「あの……時々、誰かに縛られて、攻められるような感じがするんです」カアアア
姫子「3ヶ所とか5ヶ所とか……それは、その時で違うんですけど」
哩「…………」
姫子「で……攻められたら……鍵が、手に入るんです」
哩「鍵……?」
- 30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:34:38.07 ID:pzYIbamHo
- 姫子「はい、その鍵には数字が付いてて…」
姫子「3ヶ所攻められたら6の鍵、とか、倍になって鍵がくるんです」
哩「(……………まさか)」
姫子「それ持って対局すると…途中で光り出して、その数字の翻で和了れるんです」
哩「……………」ダラダラ
- 31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:35:24.99 ID:pzYIbamHo
- 姫子「……せ、攻められるだけで鍵がもらえない時もあるんですけど、ね?」
哩「…………すまん姫子、学校で少し用事を思い出したとに今日はこれで」ダッ
姫子「え、せんぱいー!?」
姫子「行っちゃった……やっぱり、引かれたんかな……」
部室
哩「今日の私の牌譜と姫子の牌譜、ありますか!?」
「え?…ああ、今作ったところ」
哩「ありがとうございますっ!持って帰りますねっ!」
「ちょ、白水さんー?」 - 32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:36:06.46 ID:pzYIbamHo
- 哩部屋
哩「……………」ペラ
哩「やっぱり…私が鎖解けた局で姫子が倍の翻で和了ってる」
哩「なるほど、効果はわかった、けどっ………」
哩「…………と、とんでもないことをしていたとね」カアアアア
哩「……せ、攻めるって……攻めるって………!」バタバタ
哩「ひ、卑猥なっ…!」
哩「……………能力は金輪際封印ばい、うん」
哩「姫子に恥ずかしい思いさせてまで…和了ってもらいとうない」 - 33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:46:09.40 ID:pzYIbamHo
- 3ヶ月後
哩「(先輩も引退して、もう10月。オータム目前)」
哩「(自分の代初の大会…しっかりやらんば)」
姫子「ぶちょー!」
哩「!ひ、姫子か」
姫子「ふふ、せんぱいがぶちょーになりんしゃったとですね」
哩「…前から知っとったことやろ」
姫子「そうですけど…改めて『ぶちょー』っち言葉に出すと新鮮です」
哩「……(私も、姫子に部長ち呼ばれると、何か新鮮)」
姫子「今日は一緒に帰れますかー?」
哩「……………うん」 - 34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:46:53.25 ID:pzYIbamHo
- 帰り道
姫子「もうすぐオータムのオーダー発表ですね…」
哩「そうやね」
姫子「ぶちょーは、絶対入っとりますよねっ!」
哩「………姫子も、きっと入っとーよ」
姫子「…いえ、私なんて、あんまり上手じゃないし…」
姫子「あの変な能力もっ………て」
哩「……………」
姫子「……あ、すいません」
哩「いや………全然」 - 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:53:01.65 ID:pzYIbamHo
- 哩「(能力…か、忘れかけてたけど………)」
哩「(試合で勝ち上がるなら…あの能力はかなりの武器になる)」
哩「(………いや、でも、姫子に恥ずかしい思いはさせられん)」
姫子「ぶちょー」
哩「(私一人で、全国を目指してっ…)」ギリ
姫子「あの、ぶちょー?」フリフリ
哩「!ああ、すまん」
姫子「……あの時、ぶちょー帰っちゃって、言えなかったんですけど」
哩「……?」
姫子「…アレ、とっても心地よかったんです」
哩「え………?」
姫子「………あの、縛られ、るの」カアアッ
哩「……………」 - 36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:55:56.08 ID:pzYIbamHo
- 姫子「へ、変な気分なんですけどね?なんか、必要とされてる感じが気持ちいいし、こう、あったかい愛を感じるっていうか…えっと、すいません、変なこと言っちゃって」
哩「……………」ドキドキ
姫子「だから、アレ、もう一度起きないかなぁって、思っとるとですよ」
姫子「…なんか、変態みたいで言い出せなかったんですけどね」テヘ
哩「…………姫子」
姫子「はい?」
哩「…………」ギュウウ
姫子「!?ぶ、ぶちょー?」
哩「すまんかった」
姫子「…はい?」 - 37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:58:33.81 ID:pzYIbamHo
- 哩「…………あれ、私のせいなんよ」
姫子「…………ど、どういうことですか?」
哩「私が…縛りかけて、和了したら、その倍で、姫子が和了できると」
姫子「えっ…………て、ことは」カアアッ
哩「縛ってたんは…私っちゃん」
姫子「え…………えええ…」 - 38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:59:11.18 ID:pzYIbamHo
- 哩「気付いてから、姫子に恥ずかしい思いさせとうなくて、能力は使わんやった」
哩「でも…姫子が良ければ…………大会で、アレ、使いたい」
姫子「……大丈夫です。ぶちょーが相手なら、尚更」ギュッ
哩「…………本当に、大丈夫と?」
姫子「…はい、縛られると………私も幸せですから」
哩「じゃあ、これから……縛っぞ、姫子」
姫子「はい、喜んでっ!」
―――――
―――
―― - 39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 07:59:37.57 ID:pzYIbamHo
- 新道寺高校 廊下
姫子「ぶちょー!」キラキラ
哩「ん、姫子」
姫子「ふふっ、テストお疲れ様ですっ!」
哩「……姫子も、お疲れ」
姫子「今日は部活もなかですし、帰ってご飯食べましょ!」
哩「……なんか機嫌良かねー?」
姫子「え?ふふ、まあ今日はおめでたい日ですから」ニコニコ - 40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 08:00:03.70 ID:pzYIbamHo
- 哩「……おめでたい日ってなん?祝日でもないとに…」
姫子「んー、内緒です」
哩「えー、そう言われっと気になるばい」
姫子「内緒っち言ったら内緒ですよー」
哩「なんー?教えてくれてもよかやん」
姫子「いいじゃないですか、ご馳走準備してるから早く帰りましょー!」ギュッ
哩「ん……ま、そやね」
―――『縛るぞ姫子!』と君が言ったから十月十二日はリザベ記念日
姫子「…………なんてね♪」
哩「………?」
おわり - 41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 08:01:21.77 ID:pzYIbamHo
- 哩と姫子が初めてリザベ公開してから
今日で1周年らしいで
乱文すいません - 43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 08:38:18.83 ID:5uJmG09ao
- すばらです乙乙!
最高の哩姫やった!
また書いてね! - 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 13:58:25.68 ID:ChSgXqRFo
- 乙ー!
めっちゃすばらでしたよ!! - 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/12(土) 14:00:33.08 ID:SuhETa4so
- 初々しいまいひめすばら!

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