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男「ど真ん中の余り者だぜ!どや!」

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 16:57:39.91 ID:3q+XY9jjO
妹「おにーちゃん♪」
兄「何だ?」

妹「じゃーんけーん、パー!」
兄「え」

妹「おにーちゃんの負けっ」
兄「む…」

妹「負けたから、ぎゅーっ」
兄「ったく…」ナデナデ


姉「弟くーんっ」
弟「何?」

姉「そりゃ!」
弟「うわ」

姉「ふっふー、ぱふぱふ攻撃ー!」
弟「やめて、ぷよぷよできない」

姉「おねーちゃんのおっぱいの方がぷよぷよ!」
弟「そうだね。どいて」


男「……はあ…」




5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 16:59:04.11 ID:3q+XY9jjO
姉「いってきまーす!」
兄「いってきます」
男「いってら」

男「お前らは?」
弟「まだ7時半じゃん。それより自分の心配したら?」

妹「男にーちゃんっ、髪の毛しばってー!」
男「はいはい」

妹「うさぎさんね!」
男「分かってるよ」

弟「妹、国語の宿題やってないでしょ」
妹「うわっ!」
弟「ざまあ。いってきまーす」

妹「どーしよう男にーちゃん!うわあ時間ないー!!」
男「どうしようもない時もあるさ。いってらっしゃい」


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 16:59:27.91 ID:3q+XY9jjO
男「おはよーう」
女友「うわ、遅刻30秒前!」

男友「ベストスコアじゃね?」
男「どや」

男「ま、今朝は妹の宿題手伝ってたからな」
男友「あの可愛い妹たんか」
男「うるせえよロリコン」

女友「弟くん!弟くんは!?」
男「うるせえよショタコン。相変わらずかわいくねーよ」

ロリコン「当てるぞ、今日の妹ちゃんのヘアゴムは…うさぎさんだ!」
男「もう本気できもちわりーよお前」

ショタコン「今日の弟くんの嫌味は『それより自分の心配したら?』だ!」
男「お前もうすげーよ。何も言えねえ」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:00:19.50 ID:3q+XY9jjO
姉「ふふ…おはよう、姉友ちゃん」
姉友「おはよー」

兄「猫かぶんのやめろって」
姉「うるさいなあ、正方形って呼ぶよ?」
兄「やめろ」

姉「ちなみに『せい』は『誠』だから」
兄「新撰組もビックリの暴言だな」

兄友「うえーいwwwおっはーwww」
兄「うーっすwww」
姉「(無理にリア充気取んなって…)」

姉友「姉ちゃん、音楽室行こー」
姉「うん、行きましょ♪」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:01:35.43 ID:3q+XY9jjO
妹「おはよー♪妹友ちゃん」
妹友「おはよぉー」

弟友「よーぉ」
弟「ああ、うん」

妹友「宿題やってきた?」
妹「うんっ、お兄ちゃんに手伝ってもらった!」

妹友「真ん中の?」
妹「うん!」

弟友「なあ、お前の真ん中の兄貴ってどんな人?」
弟「ホモにはなるなよ?」
弟友「ならねーよ!」

弟「まんまお母さんだよ」
弟友「メシとか作ってんの?」
弟「そう。やるよ」
弟友「いらねーよ!」
弟「チッ」

妹友「私もお兄ちゃん欲しいなあ」
妹「真ん中ならあげるー♪」
妹友「えー…」

妹「今上がいいって思ったでしょ?ダメ!おにーちゃんは私の!」
妹友「ちぇっ」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:02:21.97 ID:3q+XY9jjO
ショタコン「はっ!待って!男くん!」
男「何だよショタコン」

ショタコン「あなた、お兄さんいたよね!」
男「あぁ、兄貴な。いるよ」

ビッチ「年上もいいかも…」
男「俺ん中のお前グレードが下がってくんだが」

バカ「おっぱい!おっぱい!」
男「お前はもう死んでいいよ」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:03:27.33 ID:3q+XY9jjO
弟「ただいま」
妹「ただいま!」
男「おかえり」

弟「何で僕らより早いの?暇なの?」
妹「死ぬの?」
男「死なねーよ!」

男「帰宅部だからすぐ終わるんだよ」
妹「死ぬんじゃん」
男「だから死なねーって!」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:04:15.50 ID:3q+XY9jjO
弟「男兄貴、妹の宿題一個間違ってたよ」
男「マジか!?」
妹「あ!内緒って言ったじゃん!」

男「そんな…まさか小学生の国語の問題を…」
弟「しかも妹そこ先生にあてられてたし」
妹「う…」

男「ご、ごめんな!」
妹「…別に…気にしてないし…」
弟「ふっ、涙目だったくせに」
男「弟!」

弟「せーぜー教科書読み返してれば?僕算数の宿題やんなきゃー」
妹「ぐすん…」
男「あいつ…誰に似たんだ…」ナデナデ

姉「へくしゅっ!」
兄「弟の性格が誰に似たって話だろうな」
姉「へ?」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:04:51.94 ID:3q+XY9jjO
姉「たーだいまー!」
兄「ただいま」
男「おかえり」

姉「おーとーうーとーくーんっ♪」
弟「うざい」

姉「私がこんなに愛してるのに!」
弟「へえ」

姉「どうしよう、最近弟くんが冷たい」
兄「生まれた時からそうだろ」

妹「弟、姉ねーちゃんのこと嫌いなの?」
弟「知らなかったの?」
妹「ううん、超知ってた」

兄「妹、今日も一緒にお風呂入ろうな」
妹「へ?ヤダよ?」
兄「!?」

妹「妹友ちゃん、もう一人でお風呂入ってるもん!私も一人で入る!」
兄「………」

兄「なあ、苦しくなくて痛くない死に方って何かな?」
男「老衰じゃない?」
姉「テクノ☆ブレイク」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:05:29.84 ID:3q+XY9jjO
男「夕飯、何がいい?」

姉「弟くん!」
兄「妹」
弟「青酸カリのスープ。あ、僕と妹は吉野家で」
妹「ハンバーグー!」

男「どうしよう、ハンバーグを採用したら一週間連続になってしまう…」

兄「ていうかお前俺まで殺そうとしただろ!」
弟「え?別にいてもいいけど」
兄「なにそれ曖昧!」

姉「妹ちゃん、びやくって言ってみ?びーやーく」
妹「びーやーく」
姉「そう!じゃあびやくいりハンバーグって言って!」
妹「びやくいりハンバーグ」

姉「どうだ!」
男「よし、サバにしよう」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:06:05.08 ID:3q+XY9jjO
兄「おやすみするぞ!妹!」
妹「おーとーとー今週ベッド私が上ねー」

弟「身体ひきちぎれる!やめて!やめてよ!!」
姉「弟くんは私と寝るのー!!!」

男「おやすみ」
弟「お願いします助けて下さい!!!」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:07:31.80 ID:3q+XY9jjO
男「遠足の弁当のおかず、書いといて」
妹「はーい!」

妹「ねーねー何がいい?何がいーいー?」
弟「何でもいいよ?」

妹「じゃあねー、うさぎさんリンゴ!」
弟「ちょ、いきなりデザート?」
妹「うさぎさん卵焼き!」
弟「ハードル高っ!」

男「作ってみました」
妹「うさぎさんだー♪」
弟「ハイスペック過ぎるでしょ!」

姉「そういえば男はうさぎさんウインナーも作ってくれたな…」
兄「タコにしろよ!」
弟「あんたら幼稚園児にお弁当作ってもらってたのかよ!」

妹「大変だったね、男にーちゃん」
男「慣れたよ」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:08:26.37 ID:3q+XY9jjO
姉「私たち修学旅行行ってくるけど、大人しくシコシコしててね!」
兄「変な男にあんなことやこんなことされ…フヘヘヘヘ!!!」
男「気持ち悪いからさっさと行け!」

妹「早く帰ってきてね…?」
弟「……気をつけて」

姉「あらかじめ鼻に詰め物しといてよかった!いってきます!」
兄「同じく!いってきます!」
妹「いってらっしゃあい」
弟「……」


弟「っしゃー!!」
妹「行ったー!!」
男「バンザーイ!!」

弟「好きなだけゲームできる!」
妹「落ち着いて寝られる!」
男「食費が抑えられるー!!!」

姉「ぐすっ、覗くんじゃなかった…ひっく…う…」
兄「アレだな…あんなにはしゃぐ男は久しぶりに見たな…」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:08:46.74 ID:3q+XY9jjO
男「野外芸術実習行ってくる」

姉「……え?」

兄「えええええ!!!」
弟「ダメ!行っちゃダメ!行くな!行かないで!」
妹「ごはん誰が作るの!?姉ねーちゃん!?」
姉「無理無理無理無理」

男「いや、あなた達にも遠足や修学旅行があるように、俺にも野芸があるわけで…」
弟「何略しちゃってんの!?ダメ!ダメー!!」
妹「男にーちゃんの芸術なんてたかが知れてるよ!大丈夫!」
男「どこが!?」

兄「仕方ない…涙を飲んで俺の小遣いから旅費を出すか…」
男「ついて来る気!?」
姉「加勢する!!」
男「しなくていい!!!」


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:09:44.97 ID:3q+XY9jjO
男友「え!?野芸休む!?」
男「あー…おう」
女友「何で!」

男「家族にメシ作らないといけないし、掃除も、洗濯だってしなきゃだし」
男友「それだけ!?」
男「それだけって…三泊四日って、結構長いぜ?」

女友「お姉さんとかに、やってもらえば…」
男「無理。この前インスタントラーメンが作れなかった」

男友「親戚…は…」
男「話したろ。俺の家系の大人はクズばっかだ」

女友「男くんが来ないとつまんないよ…」
男「…ゴメン」

男友「話したのか?休むって」
男「まだ。今夜話す」

男「ま、二人は楽しんで来てくれよ!」
男友・女友「………」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:11:11.08 ID:3q+XY9jjO
男「ただいま…」

姉「あっ!お帰りなさい!」
兄「遅かったな、どうした?」
男「友達と…パーティ?」

弟「お帰り。ご飯できてるよ」
男「え?」

妹「頑張って作ったんだよー♪」
男「……ちゃんとしてる…」

姉「男、明日行ってきなよ」
男「姉貴?」

兄「お前、休むつもりだったんだろ?野芸?とかいうやつ」
男「あ…うん」
兄「俺らが本気だしゃ家事なんざ楽勝だっつの!」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:12:12.03 ID:3q+XY9jjO
姉「弟くん、洗濯ぜーんぶやってくれたんだよっ」
男「え…」
弟「!」

弟「よ、四日も家にずーっといられたら迷惑だし…」
男「弟…」
弟「それに!」

弟「……うさぎ弁当、美味しかったから…」

姉「弟くんかわいいっ!」
弟「う、るさい!」

妹「私ね、ハンバーグ作れたよ!」
男「…妹」
妹「いっつも男にーちゃんが作るの見てたから、できたんだよ!」

兄「包丁もちゃんと扱えてたし、火加減だって上手くやってた」
男「………」
兄「一応、俺らにも男の血が入ってんだな!」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:12:39.56 ID:3q+XY9jjO
姉「だから、さ?行ってきなよ」
兄「たまには男も息抜きしなきゃな!」

妹「お土産買ってきてね!」
弟「…怪我しないで」

男「……あ…」

男「ありが…と…」ポロポロ
兄「うわ泣いちゃった!」
姉「泣かないで!泣かないで男くん!」
妹「男にーちゃあん!」ナデナデ
弟「てかどんだけ僕ら鬼畜だったの!?」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:13:29.35 ID:3q+XY9jjO
男「いってきます!」
兄姉弟妹「いってらっしゃーい!!!」

兄「…さて」

兄「きゃっふー!妹たんもふもふ!!もふもふ!!!」
妹「ひぎゃあぁあああ!!!!!」

弟「や、やめて、許して、許して!!!」
姉「別に罰じゃないよ……ただ…」

姉兄「愛を育むんだー!!!」
妹弟「いやあぁああああ!!!!!」



男「やっぱダメだったかもしれない…」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:14:15.08 ID:3q+XY9jjO
ちなみに

兄・姉(二卵性双子)
高校二年生


中学二年生

弟・妹(二卵性双子)
小学四年生


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:14:35.33 ID:3q+XY9jjO
【四日後】

男「…なんだ、これ」
兄「いや…」
姉「…あはは…」

妹「まあ、ご飯はちゃんと作ったよ」
弟「洗濯もしたけど」

男「掃除しろよ!!!」
妹弟「だよねー」

男「だいたい何で!?何でこんな散らかってんの!?普通に暮らしてたらこんなにゴチャゴチャんなんねーよ!!!」
姉「そりゃまあ?運動しましたから?」
男「せめて寝室でやってくれよ!!!」

兄「俺の熱いビートがおさまらなかった…それでいいじゃないか」
男「よくねーよ!!!」

弟「掃除頑張って、男兄貴」
妹「ふぁいと!!」
男「あーもう!」

男「ど真ん中は嫌だー!」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:16:02.32 ID:3q+XY9jjO
こっからヘビーになる

妹「男にーちゃん」
男「何?」

妹「これー」
男「んー……」

男「……授業参観…」

弟「一応渡しただけだから」
妹「捨てちゃっていーよ!」

妹「お母さんは、いつも天国で見てくれてるもんね!」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:16:33.40 ID:3q+XY9jjO
男「……うん」

兄「じゃあこの前取ったテストの点も見られてるな!」
姉「私の奇跡の全教科赤点スレスレテストも!?」
兄「見られてるな!!!」

妹「私の作文も見られてるのかな…」
弟「あぁ、あの途中から晩御飯の話になってた読書感想文?」
妹「やめて!」

男「あー…ちょっと俺、出かけてくる」
兄「どこに?」
男「男友ん家」
姉「いってらー」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:17:53.83 ID:3q+XY9jjO
ピンポーン
男「……」

母「はい、どな…た…」
男「母さん」

男「(相変わらず化粧が濃い…)」
母「え、えっと…」

男「母さん、俺言ってなかったことがあるんだ」
母「な…なーに?お母さん忙し…」
男「どこぞの男とヤりまくってるだけだろ」

母「あの人は大丈夫よ!あの人は…」
男「母さん、生でヤってないだろうね?」

男「俺、弟と妹を預かった時、言ったよね?次、子供連れて来たら、父さんに全部バラすって。」
母「わ…分かってるわよ…」

男「分かってないから言ってるんだよ。なんだよこの男物の靴の量…何人連れ込んでんだよ。淫乱も程々にしろよ糞ビッチ!」
母「あなた…母親に向かって!」
男「お前を母親と思ったことなんざ一度もねーよ!!」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:18:46.53 ID:3q+XY9jjO
男「父さんがいないのをいいことに、自分はフラフラフラフラ遊び歩いて!面倒事全部俺達になすりつけて!!挙げ句の果てにできちゃっただ?ふざけるのも大概にしろ!!!」
母「男ちゃん、声が大きい…」

男「兄貴も姉貴も、俺のこと本当の弟だと思ってんだぞ!?」
母「それは…」
男「そうだ!言いたいことだ!俺、弟と妹にお前は死んだって言ってあるから」
母「!!」

母「ど、どうして…」
男「お前みたいなのが母親って知ったらあいつらが悲しむだろ!!」
母「……」

男「それにどーせお前に弟と妹に会う度胸なんざ無いしな。だったらもういないことにしちまった方がいいんだよ」
母「…男ちゃん…」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:19:21.09 ID:3q+XY9jjO
男「それだけだ。じゃあな」
母「……男ちゃん…」

男「あ?」
母「近々…お父さんが帰ってくるみたいなの」
男「!?」

男「…どうするんだよ…」
母「どうしよう…」
男「どうしようじゃねーよ!!!」

男「父さんは兄貴と姉貴のことしか知らないんだろ!?俺は!妹は!弟は!」
母「……あのね、男ちゃん」

母「母さん、お父さんとお姉ちゃんとお兄ちゃんで暮らしたいの」

母「そしたらお父さんにもバレずに、血が繋がった家族みんなで暮らせ……男ちゃん?」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:20:25.67 ID:3q+XY9jjO
男「このクソアマあああ!!!!!」
母「ひっ!」

男「俺らはどうすんだ!?父さんと血の繋がりが無いから捨てんのか!?あ゛ぁ!?」
母「やめて、苦しい、男ちゃ…」
男「死ね!!お前なんか死んじまえ!!!」

兄「男!!!」
姉「やっぱここかあ」

母「お兄ちゃん!お姉ちゃん!男ちゃんが…」
姉「黙れ。男くん、一旦家帰ろう?」

兄「アンタ、まだ生きてたんだ?」
母「お兄ちゃん…」
兄「死ねばいいのに」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:20:56.52 ID:3q+XY9jjO
男「…兄貴、姉貴…まさか」
母「………」

姉「んー…知ってるよ?血が繋がってないことくらい」
兄「三歳児の洞察力なめんなよ?」

男「…ずっと?」
兄姉「ずっと」

男「………」
兄「あ…ゴメン…」
姉「もっと早く言えばよかったかな…」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:21:37.76 ID:3q+XY9jjO
男「いや…言ってくれただけで嬉しいよ、ありがとう」

姉「お、お礼言われちゃった…」
兄「とにかく、家に戻ろう。」

男「……母さん」
母「……」ピッピッ

兄「ケータイいじんじゃねえ!」
母「あっ!」

母「返して、返して!」
兄「……は…?」
姉「!」

男「どうした?」
姉「…男くん…」

姉「明日、お父さん帰ってくるって…」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:22:33.70 ID:3q+XY9jjO
妹「おかえりー!」
弟「おかえり…って」

弟「誰?そのババア」
男「……」

姉「みんな、いつもの席について」
妹「夕飯の?」
兄「そう」

男「座って」
母「うん…」

兄「…妹、弟。単刀直入に言う…俺達、父親が違うんだ」

弟「……え…」
妹「お父さんは、今単身赴任中でしょ?確か…大阪に」

姉「私達のお父さんは、そうなの」
兄「家にお金を入れてくれているお父さんだ」

男「だけど、俺と、妹達は違う」

弟「…もしかして…このババア、僕らのお母さんなの?」
妹「えっ!」

妹「嘘…嘘、嘘!私達のお母さんは死んじゃったんでしょ!?私達を産んですぐに、天国に行っちゃったんでしょ!?」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:23:14.17 ID:3q+XY9jjO
母「…妹ちゃん、弟くん…ごめんなさい…私が、あなたたちの母親なの」

妹「そんな…」
弟「何で黙ってたの、三人共」

弟「知ってたんでしょ?知らなかったなんて言わせないよ」
姉「……」

兄「こんな女が母親なんて知られたくなかったんだよ…」
妹「こんな女って…私達のお母さんだよ!?」

男「妹!こいつは、こいつは!!!」
姉「男くん落ち着いて!」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:27:33.51 ID:3q+XY9jjO
弟「ま、こんなのが授業参観に来たら恥ずかしくて仕方ないよ」
妹「でも…」
弟「妹。よく考えて」

弟「コイツは、夫も子供もいるのに平気で他の男と子作りする最低の人間だよ?」
妹「…最低…?」
弟「そう。しかも一度ならず、二度も」

弟「どうせ僕らの父親にも捨てられたんだろ?アンタ」
母「……」

妹「お母さん…」
母「…妹ちゃん」

母「明日ね、お兄ちゃんとお姉ちゃんのお父さんが帰ってくるの」
男「ちょ…」
弟「ふーん」

弟「三人も、どう説明するの?」
母「……」
弟「捨てないでって、泣いてすがる気?」


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:33:36.41 ID:3q+XY9jjO
母「あの人なら、許してくれる…」
兄「は?俺らの父親って、そんなにバカなの?」
姉「この糞女に惚れた時点で、結構脳みそイかれてるけどね」

男「妹、弟。コイツ、兄貴と姉貴だけ持ってって俺らを捨てるつもりだよ」
妹「え!」
弟「自分と夫と夫の血が繋がっている子供とで、暮らそうってわけ?」

母「違うのよ、別に捨てるってわけじゃないわ。お金は毎月振り込むし…」
男「そういう問題じゃねーんだよ!!!」


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:47:33.96 ID:3q+XY9jjO
男「五人揃って暮らすから、楽しいんだよ…一人でも欠けたら、もうおしまいなんだよ」

姉「そうだよ。私、弟くんがいない家に帰りたくない!」
兄「妹がいないんじゃなー…」

弟「……」
妹「おにーちゃん…♪」

母「…ふん、いいわよ、ほざいてなさいよ!」
男「は?」

母「お父さん…予定より早く着いたみたい」
兄「!父さん…」

母「迎えに行きましょ、お兄ちゃん、お姉ちゃん♪」
姉「嫌」
兄「…俺も、妹のそばにいる」

母「何よ、二人して…じゃ、連れて来るわね♪」
妹「お父さん…」

弟「…大丈夫だよね?」
男「え…」

弟「お父さんは、僕らを見捨てたりしないよね?」

男「んな糞同士の子供から兄貴や姉貴が産まれるわけないだろ?」
妹「…そうだよね」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:55:33.60 ID:3q+XY9jjO
母「ただーいまー♪」
父「ただいま、姉!兄!」

姉「あ…お帰りなさい、お父さん」
兄「お帰り、父さん」

父「大きくなったなあ…あんなに小さかったのに…私も、成長を見届けたかったよ」

男「お父さん」
父「おや、この子は…」

父「男くんかい?」
男「!知ってるんですか!?」
父「ああ、知っているさ」

父「お母さんから聞いたよ。家に居候していたんだろう?」
男「…は…?」


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 17:59:28.70 ID:3q+XY9jjO
父「10年前、お母さんが道端で倒れていた幼い君を、家へ連れて帰ったんだってね」
男「……」

姉「そんな、そんなの!」
兄「待て」

姉「あ…(男くん、録音してる)」

父「どうした?」
姉「いや…」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:06:12.82 ID:3q+XY9jjO
父「そして、君は、僕が帰ってくる今日この日に、この家から出ていくのだろう?」
男「……はい」
父「姉も兄も…寂しくなるね」

姉「………」
兄「…男」
男「父さん、それぜーんぶ嘘だよ」ピッ

父「え?」
男「もう、全部まるまる嘘。俺は母さんの子だよ」

父「でも、僕は16年前から一度もお母さんに会ってないよ?」
男「あなたと母さんの子じゃない。どっかの男が母さんを孕ませたんだよ」


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:15:00.81 ID:3q+XY9jjO
父「な…本当か、お母さん!」
母「…そうよ」

弟「何ですーぐバレる嘘つくかなあ…、ホンットバカ」
妹「………」

父「こ、この子達、は…」
男「妹と弟の嘘話は聞いてないの?」
兄「考えつかなかったんだな、まだ幼い双子をどうやって追い出すかとか」

妹「お父さん…」
弟「お父さん」

妹「はじめまして、妹です」
弟「弟です…あの母親の、子供です」

父「別の、男か…!?」
弟「はい、そうです」

弟「ですから、あなたの妻は二度、どこぞの男と子供を作った、ということになりますね」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:19:19.68 ID:3q+XY9jjO
父「……呆れた…」
母「……」
父「お前、それでも母親か!」

父「こんなに小さい子供にこんな…こんな…!!」
母「ごめんなさい…」

父「…離婚だ」
母「!」

母「嫌!それだけは絶対に嫌よ!!」
父「黙れ!僕は今すぐ離婚する!」


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:26:04.67 ID:3q+XY9jjO
男「…父さん」
父「わかってるよ、男くん」

父「子供達は…僕が皆育てる」
妹弟「!」

父「お前に任せておくと、殺してしまうかもしれないからな」
母「何言ってるの?あなたの血は一滴も流れていないのよ?」

母「そんな赤の他人の子供、気持ち悪く…」
父「」バシッ!
母「ッ!?」

兄「父さ…!」
父「…僕は」

父「僕は、お前の方がよっぽど気持ち悪いよ」


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:27:27.67 ID:jTeWOdRc0
そりゃどうかんがえても母のほうが気持ち悪いわな


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:35:53.42 ID:3q+XY9jjO
母「…あなたが何と言おうと、親権は渡さないわ」

母「親権があれば、毎月振り込まれる養育費で遊んで暮らせるものね!」
父「…このクズ…」

妹「…しんけんって、何で決めるの?」
男「え…」
妹「お金?それとも、私の意思?」
男「……」

妹「もし、私がお母さんに虐待されていたら、しんけんはお父さんが貰えるの?」
弟「妹、何を…!!」

妹「よいしょっ!」ザバァッ
兄「妹!!!」

兄「妹!?腕が、妹!!」
妹「あつい…おにーちゃん、あついよぉ…」
兄「水、水で冷やして…!」

妹「でも、これで、私皆と一緒に暮らせるんでしょ?」ポロポロ
兄「…妹……」
妹「だったら、こんなの全然平気だよ」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:44:55.80 ID:3q+XY9jjO
弟「だったら、僕もやろうかな?」
姉「!弟くん!!!」
弟「姉ちゃん、俺ね」

弟「姉ちゃんのこと、好きなんだよ?」ザシュッ!

弟「ぐ…っ、あ…!!」
姉「やめて、弟くん、弟くん、死んじゃうよぉ!!」

弟「ふ、大丈夫だよ。これぐらい…」
姉「血が、あ…っ」
弟「死んで堪るかよ」

弟「生きて、ずーっと五人一緒に寝るんだよ?姉ちゃん」


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:48:32.43 ID:3q+XY9jjO
母「…なんなの、このガキ共…気が狂ってる…」
男「気が狂うぐらいに引き合う家族なんだよ。俺達は」

父「お前の生活費は出すから、二度とこの子達に関わるな」
母「……わかったわ…」

母「じゃあね、愛しの子供達♪」
男「……死ね」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 18:52:48.52 ID:/TTuOfgN0
父ちゃんいいやつじゃないか


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 19:04:33.49 ID:3q+XY9jjO
【数ヶ月後】

兄「たーだいまー!」
姉「ただいまーっ!!」

弟「お帰りー」
妹「お帰りっ」

男「お帰り。姉貴、兄
姉「きゃうー♪弟くんかわいいー♪」
兄「妹♪ふふふふふふふふ妹っ妹っ♪」
弟「お願い、やめて…」
妹「やうー…」

男「……はあ…」

弟「あ、男兄貴!」
妹「男にーちゃん!」
兄「男!」
姉「男くん!」

男「な、何?」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 19:05:19.06 ID:3q+XY9jjO
弟妹兄姉「ど真ん中、バンザーイ!!!」
男「うわあっ!」

男「何!?何々!?」
姉「いつもお世話になってるから、恩返し♪」
男「胴上げが恩返しかよ!」

兄「これはもう恩返し返しするしかないっしょ。てことで男?PSP買って?」
男「この前3DS買ったでしょ!?」

妹「あう、腕が…腕…」
男「治りかけで何やってんの!?てか何やらしてんの!?」

弟「あーもうしんどー」
男「お前押してねーだろ!お前の手の感触皆無なんだよ!!」

男「…ふふっ、やっぱ」

男「ど真ん中でよかったー!!!」

おわり


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 19:11:43.63 ID:rfw8Ahcf0
乙、よかった


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 19:13:57.02 ID:mWz2Ix2BO



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/17(日) 19:24:59.31 ID:Rowup3ZZ0






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  1. 2012/08/18(土) 23:15:27

    いい話だった。


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