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早川あおい「うぅ…なんで男子と更衣室一緒なんだろ…」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 08:07:35.24 ID:4W8m2aHmO
あおい「今から着替えるけど…覗いたら殴るからっ…特に…」ジッ

矢部「ひっ…でやんす!」

あおい「わかってるよね」ニコニコ

矢部「が、合点でやんす!」

あおい(もう…なんで更衣室一つしかないかなぁ…)ガチャッ

あおい「!?」

パワプロ「はぁ…あおいちゃんの制服…すーはー…」クンクン

あおい「えっ…ぁ…」ガタッ

パワプロ「!?」

あおい「なに…してるの…ボクの制服だよね…?」




8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 08:27:24.42 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「あ、あおい…ちゃんの…制服…いい匂いだね…はは…」

あおい「~っ!へ、ヘンタっ…むぐっ!」

パワプロ「さ、叫ばないで!」ギューッ

あおい「むぐ…っ!」コクコク

あおい(やだ…怖い…)ジワッ

パワプロ「話を聞いて…ね?」

あおい「…っ」コクンッ

パワプロ「…離すよ…?」パッ

あおい「はぁ…はぁ…パワプロくん…なんで…」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 08:35:28.51 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「俺…実は…匂いフェチなんだ」

あおい「ひっ…」

パワプロ「最高でした」

あおい「いっ…いやっ…むぐっ!」

パワプロ「だ、だから静かにして!」ギュムッ

あおい「む~っ!む~っ!」

パワプロ「だいじょぶだよ、あおいちゃんはいい匂いだからっ!」

あおい(どういうこと!?)

パワプロ(生あおいちゃん…)ハァハァ

パワプロ「…」クンクン

あおい「!?」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 08:45:34.81 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「…すーはー」クンカクンカ

あおい「~~~っ!」

あおい(やだっ…こんなの…それに…練習後で…汗かいてるのにっ…!)

パワプロ「はぁ…汗の匂い…あおいちゃんの匂いと混ざって…いい…」スーハー

あおい(いやぁ…)ジワッ

パワプロ「あおいちゃん…汗臭いだけの男達と全然違うよ…」クンクン

あおい(やだ…よ…恥ずかしい…)

パワプロ「はぁはぁ…」スーハー


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 08:53:16.73 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「…」ヌガシッ

あおい「っ!?」

パワプロ「あおいちゃんのアンダーシャツ…」クンカクンカ

あおい「~っ!~~~っ!!」ジタバタ

パワプロ「あんまり暴れると脱げちゃうかもよ…」

あおい「!」ビクッ

パワプロ「うんうん」クン

あおい(こんなのっ…おかしいよ…)

パワプロ「内側…汗ですごいムレてる…」ピラッ

あおい(脱がさないでよぉ…)


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 09:21:00.98 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「あおいちゃん…あおいちゃん…やば…弾道上がる…」ハァハァ

あおい「んっ…」

パワプロ「下も嗅いでいい?」

あおい「っ!?」フルフル

パワプロ「…」

あおい(やだ…やだよ…)ポロッ

パワプロ「!」

あおい(こんなの…パワプロくんじゃないよ…)ポロポロ

パワプロ「ご、ごめんっ…泣かせる気は…」パッ

あおい「ひっく…うぇ…」ポロポロ

パワプロ(ヤバい…泣き顔可愛い…)


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 09:33:27.64 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「あおい…ちゃん…」ギューッ

あおい「やだ…離してよぉ…」

パワプロ「あおいちゃん、可愛いから…嗅ぎたくなっちゃうんだよ…」

あおい「おかしいよ…そんなの…」

パワプロ「今だって…嗅ぎたくてたまらないんだっ…!」クンカクンカ


あおい「か、嗅がないでよ…」

パワプロ「可愛いから…つい…」

あおい「…可愛いって…言わないでよ…」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 09:48:13.22 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「あおいちゃんはすごく可愛いよ…」

あおい「やめてよ…」

パワプロ「可愛い」

あおい「あぅ…」

パワプロ「いいにおいだし…」

パワプロ「俺は…好きだよ」

あおい「!!」

パワプロ「あおいちゃんの制服の匂いも…汗ばんだ匂いも…髪の匂いも…」

パワプロ「全部好きなんだ!」

あおい「…っ」モジッ

パワプロ「…そろそろ着替えないと…他の部員が待ってるよ…」

あおい「あっ…」

パワプロ「じゃ、俺はこれで…」ササッ

あおい「あ…パワプロ…くん…」

あおいちゃんと友情(?)が生まれた!


62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 10:02:27.26 ID:4W8m2aHmO
―――――
パワプロ「おはよ、あおいちゃん」

あおい「あっ…パワプロくん…」ドキッ

あおい(昨日…あんなことあったから…目、見れない…)モジッ

パワプロ「今日もいい匂いだね」スンスン

あおい「やっ…!」

バチコーン

パワプロ「いたーいっ!」

あおい「はぁっ…はぁっ…そういうの、こんなトコでやらないでよっ!」

パワプロ「…」

パワプロ「別の場所ならいいのかな…?」

あおい「ち、ちがっ…」アセッ


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 10:09:11.76 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「嗅ぎたいなー」

あおい「だ、だめだってば…」

パワプロ「…」クン

あおい「!」

あおい「ぼ、ボクのハンカチあげるからっ!」

パワプロ「いいの!?」

あおい「…変なことしちゃダメだからね…?」

パワプロ「変なこと…?」

あおい「ば、ばかっ…!」カァッ


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 10:35:08.92 ID:4W8m2aHmO
―――――
矢部「パワプロくん、さっきから握ってる布はなんでやんすか?」

パワプロ「ふふっ…これは嗅ぐだけでやる気が出てくる不思議なハンカチさ…!」クンクン

矢部「な、なんだってー、でやんす!」

矢部「オイラにも嗅がせて欲しいでやんす!」

パワプロ「…」ペチン


矢部「痛いでやんすっ!…パワプロ…くん…」

パワプロ「さわんなし」

矢部「!」

パワプロ「すーはー」クンクン

矢部「…」

矢部くんの評価が下がった


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 11:07:07.74 ID:4W8m2aHmO
―――――

パワプロ「次は体育か…」

パワプロ「ふふっ…」

―――――
―――


パワプロ「すいません…先生…ちょっと腹が痛いんで…トイレに」

先生「…そうか、行ってこい…ちなみに何故お前はいつもユニフォームなんだ?指定の運動着が…」

パワプロ「…仕様です」

先生(野球…好きなんだな…)ホッコリ

パワプロ「…」ニヤニヤ


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 11:10:07.13 ID:4W8m2aHmO
―――――

あおい「あ…あれ…」ガサッ

はるか「どうしたの?」

あおい「あ…はるか…ううん、なんでもない…」

はるか「?」

あおい(おかしいな…代えの靴下とタオルが…)ガサガサ

あおい「忘れてきたのかな…」




パワプロ「…」ニヤニヤ


盗塁が上手くなった


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 12:00:46.10 ID:4W8m2aHmO
パワプロ(ふふっ…探しても見つからないよ…)

パワプロ(何故なら…)

パワプロ(あおいちゃんの靴下は今俺が履いてるから!)

パワプロ(できれば使用済みが良かったけどね…)

パワプロ(この際仕方ない…)

パワプロ「あおいちゃん、どうしたの?」

あおい「あ…なんか…タオル忘れちゃったみたい…」

パワプロ「俺の予備のタオル貸してあげるよ、まだ使ってないから…はい」

あおい「あ、ありがと…」フキフキ

あおい「洗って返すね…?」

パワプロ「いいよ、別に…気にしないから」

あおい「で、でも…」

あおい(ボクが気にするんだけど…あんなことあったし…)

パワプロ(あおいちゃんの汗付きタオルゲット!)


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 12:39:12.38 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「…」スンスン

あおい「!」

パワプロ「はぁ…」

あおい「なっ…なっ…」

パワプロ「…」クンクン

あおい「だ、だめっ!」バッ

パワプロ「あっ…」

あおい「洗って返すってば!」カァッ

パワプロ「…」

パワプロ「…返してよ、俺のタオルなんだからさ」

あおい「!」


146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 12:39:46.21 ID:4W8m2aHmO
あおい「やだ…よ…だって…パワプロくん…匂い嗅ぐもん…」カアァッ

パワプロ「いいから」

あおい「あぅ…」

パワプロ「…」バッ

あおい「あっ…」

パワプロ「…くんくん」

あおい「~~~っ!!」カアァッ


151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 12:50:17.03 ID:4W8m2aHmO
―――――

パワプロ「よし、部活だ!」

あおい(…いつものパワプロくんは…練習熱心で…ちょっと…カッコいいのに…)

パワプロ「しまっていこー!」

あおい(あんな…ヘンタイだったなんて…)

パワプロ「あ、そうだ…みんな、提案があるんだ!」

ざわ…ざわ…

あおい「?」

パワプロ「精神練習に使ってたアロマテラピーだけど…」

パワプロ「代わりにあおいちゃんの制服を使えば効率が上がるんじゃないかな!」

ざわ…ざわ…

あおい「!?」

あったまいーっ!

あおい「!!?」


161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 12:55:45.41 ID:maos9Hjv0
あおいちゃんは可愛いからニオイ嗅ぎたくなるのも仕方ないね


167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:08:24.45 ID:4W8m2aHmO
あおい「ま、待ってよ!ボク、そんなの嫌だよっ!」

パワプロ「…」

パワプロ「あははっ」

パワプロ「さっそく取りに行こうか」

おー!

あおい「だめっ!だめだめだめっ!絶対だめっ!」

パワプロ「…」

パワプロ「仕方ないな…」

あおい「…」ホッ


パワプロ「はるかちゃんに頼もうかな」

あおい「!!」

あおい「だ…だめ…」


168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:08:58.84 ID:2UINgY3N0
パワプロが怖い


184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:30:51.53 ID:4W8m2aHmO
あおい「…ぐすん」

パワプロ「…冗談だよ、冗談」

えー

パワプロ「当たり前だろー、そんなことするわけないじゃないかー」

そうだよな―

何故提案したし

残念でやんす

あおい「…ホント…?」

パワプロ「ホントホント安心していいよ」

パワプロ「…あおいちゃんの匂い嗅ぐのは俺だけだから…」ボソボソ

あおい「っ!あ…ぁ…」

パワプロ「今日も汗いっぱいかいてね…」ボソボソ

あおい「~~~っ!」


185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:32:13.00 ID:4AJY2Ue30
これは見事なささやき戦術


191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:44:42.92 ID:4W8m2aHmO
―――――

お疲れー

お疲れっしたー

あおい「ふぅっ…今日も練習終わった…」

あおい(…着替えたく…ないな…)

あおい「はぁ…」ガチャッ

あおい「…」

あおい「良かった…今日は…パワプロくん…いないや…」キョロキョロ

あおい「は、早く着替えて帰ろっ…!」イソイソ

あおい「…」ヌギッ

あおい「見られて…無いよね…」

あおい「うぅ…」


203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 13:56:42.41 ID:4W8m2aHmO
パタン

あおい(見つかる前に…か、帰ろっ…)タッ

パワプロ「どこ行くの?」

あおい「!」ビクゥッ

あおい「パワ…プロ…くん…」

パワプロ「待っててね、俺も着替えるからさ」

あおい「ボク、今日は用事が…」

パワプロ「…はぁ…仕方ないか…はるかちゃんに…」

あおい「ま、待つよっ!待つ…からっ…」

パワプロ(はるかちゃん便利だなぁ…)


213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 14:08:29.59 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「お待たせ」

あおい「うぅ…」

あおい(…パワプロくん…着替えてもユニフォーム…)

パワプロ「よし!」

あおい「!」ビクビク

パワプロ「帰ろっか」

あおい「えっ…」

パワプロ「?」

あおい「あの…今日は…しないの…?」

パワプロ「何を?」

あおい「ボクの…に、匂い嗅ぐの…」

パワプロ「嗅いでほしいの?」

あおい「ち、ちがっ…!」カアァッ


224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 14:20:20.66 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「そっか、嗅いで欲しいなら期待に応えないとね」スッ

あおい「やっ…ぁ…」

パワプロ「…」クンクン

あおい「いや…ぁ…」ドキドキ

パワプロ「…汗…ちゃんと拭いた…?」

あおい「~っ!今日っ…タオル…忘れたからっ…」

パワプロ「…ふーん…毎日持ってこなくていいよ…」スンスン

あおい「…ん…なん…で…」

パワプロ「…この匂い…好きだし…」クン

あおい「ば、ばか…ぁ…」カアァッ


286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 15:05:44.44 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「ずっと嗅いでたい」スンスン

あおい「変なこと…言わないでよ…」

パワプロ「…ふぅ…うなじとか…」スーハー

あおい「んっ…」ピクッ

あおい(パワプロくんの…息っ…かかって…)ドキドキ

パワプロ「胸元とか…練習後なのに、甘い匂いする」スンスン

あおい「あぅ…うぅ…やめ…ようよ…」カアァッ

あおい「…人…きちゃうよ…」

パワプロ「…」

パワプロ「場所、変えよっか」

あおい「そ、そういうことじゃっ…ない…のに…」ドキドキ


293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 15:13:31.44 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「じゃあ、どこがいい?」

あおい「…っ…ボク…家に…帰りたいよ…」

パワプロ「…いいよ」

あおい「い…いいの!?…帰っても…」


パワプロ「…あおいちゃんの家かぁ…楽しみだなぁ」

あおい「っ!?」

あおい「ち、違うよっ!そういうことじゃなくてっ…」

パワプロ「じゃあ家来る?」

あおい「パワプロ…くんの…家…?」ドキッ


316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 15:30:43.41 ID:4W8m2aHmO
―――――
あおい(つ、ついて来ちゃった…)

パワプロ「俺の部屋こっち」

あおい「う、うん…」

あおい「失礼します…」

パワプロ「…」

あおい「…」

あおい(これが…男の人の部屋…)

パワプロ「…」

あおい「…あの…変なことしちゃ…だめ…だよ?」

パワプロ「…あおいちゃん…だいじょぶ…嗅ぐだけだから…」トサッ

あおい「…ぁ…」ドキッ

パワプロ「…」クン

あおい「…まだっ…だめっ…シャワー…浴びさせて…?臭い…から…」カアァッ

パワプロ「…それがいいんだけどさ…」

パワプロ「…いいよ」


338:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 15:58:43.93 ID:4W8m2aHmO
―――――
シャーッ

あおい(シャワー…気持ちいい…)

あおい(…綺麗にしなきゃ…臭うの…恥ずかしいし…)

コソッ

あおい「?」

―――――
―――


パワプロ(使用済みゲット!)


344:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 16:03:18.32 ID:uB6ChA1j0
>>338
手癖悪すぎだろwwwwwww


345:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 16:04:47.60 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「くんかくんか…」

パワプロ(あおいちゃんぱんつ…)スーハー

パワプロ「…」クンクン

パワプロ「!」

パワプロ(気配…!)ササッ

ガラッ

あおい「…?…?」


431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 18:55:29.44 ID:4W8m2aHmO
あおい「なんだったんだろ…」

あおい「…」

あおい「…着替えよ」

あおい「あ、あれ…下着が…」

あおい「無い…無い…」キョロキョロ

あおい「う、嘘…」

あおい「…」

あおい「ど、どうしよ…」グスン


442:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:03:45.32 ID:4W8m2aHmO
あおい「うぅ…」

あおい(スースーする…)

あおい「パワプロ…くん…入るよ…?」

パワプロ「どうぞー…あ、座っていいよ」

あおい「こ、このままで…いいよ…」アセッ

あおい(座る時…スカートの中…見えちゃう…かもしれないし…)

あおい「あの…パワプロ…くん…その…」モジッ

パワプロ「ん?」

あおい「やっぱ…帰っちゃ…ダメ…?」

パワプロ「ん?」ニコニコ

あおい「パワ…」

パワプロ「ダメ」

あおい「!」


447:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:11:47.30 ID:4W8m2aHmO
あおい「う~…」

パワプロ「帰ってもいいけどさ…これ…なーんだ」ピラッ

あおい「!」

あおい「あ…ぼ…ボクの…下着…なんで…」

パワプロ「正解」

あおい「かっ…返してっ!」バッ

パワプロ「おっと…いいの?そんなに動いて…スカート…捲れちゃうかも…」

あおい「っ!?」バッ

パワプロ「ふふっ…そしてこれをあおいちゃんの目の前で嗅ぎます…すぅぅぅぅぅはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

あおい「~~~っ!!!」カアァッ

あおい「やだっ…やめてよっ…~っ!…や…だぁ…」ジワッ


459:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:26:17.78 ID:4W8m2aHmO
あおい「ひど…いよ…っく…ひっく…」ポロポロ

パワプロ「…」

あおい「…うぇ…ひっく…」

パワプロ「ごめん…泣かせるつもりは…」

あおい「ひっく…パワプロ…くん…?」

パワプロ「あと一回嗅いだら返すから、ね?」

あおい「…ひっく…うわーんっ…!」ポロポロ

パワプロ「お、落ち着いて…」クンカクンカ


464:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:31:13.74 ID:73kGxGewP
なだめながらクンカクンカワロタ


469:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:41:12.51 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「ほら、いいにおいだし…ね?」クンクン

あおい「えぐっ…うぇ…ひっく…」ポロポロ

パワプロ「くっ…」

パワプロ(こうなったら…)

パワプロ「あおいちゃん!」

あおい「ふぇ…?」

パワプロ「俺の…」

パワプロ「俺の匂いを嗅いでくれっ!」バンッ

あおい「…」

パワプロ「これでおあいこだ!」

あおい「…」

あおい「うわーん!」

パワプロ「な、なんで…」


471:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 19:43:19.93 ID:pIvrc8wO0
なんでじゃねーよwww


489:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:18:53.63 ID:4W8m2aHmO
パワプロ「ど…どうしよ…」オロオロ

パワプロ「ハッ」

パワプロ(これは…俗に言う…照れ隠し、というヤツでは!?)

パワプロ「…」

パワプロ「あおいちゃん…ほら、嗅いでいいよ…遠慮しないで、さぁさぁ」

あおい「!」ビクッ

あおい「や…いやぁ…」

パワプロ「…」

パワプロ「あれ…?」


495:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:23:09.62 ID:4W8m2aHmO
あおい「…っ」ゴシゴシ

パワプロ「ご…ごめん…」

あおい「…」

パワプロ「…」

あおい「…」

パワプロ「…」

あおい「…」

パワプロ「…」

あおい「…」

パワプロ「嗅いでいい?」

あおい「…っ!」


496:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:23:32.77 ID:4AJY2Ue30
もうダメだこいつ…


500:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:25:29.31 ID:x/usfzRI0
変態すぎワロタ


507:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:32:53.87 ID:4W8m2aHmO
あおい「…なんでっ…そんなに…嗅ぎたいのっ…?」

パワプロ「…」

あおい「絶対…変だもん…おかしいよ…」

パワプロ「…」

あおい「…」

パワプロ「…あのね」

あおい「う…ん…」

パワプロ「好きな女の子の匂いは嗅ぎたくなるものなんだよ」

あおい「えっ…好…えっ…?」

パワプロ「俺、あおいちゃんが好きだ」

あおい「えっ…」

パワプロ「好きで好きでたまらない」キリッ

あおい「あ…ぅ…」カアァッ


525:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 20:49:34.62 ID:4W8m2aHmO
あおい「…好きな人なら…下着盗ってもいいの…?」

パワプロ「…」

あおい「やめてって言っても…匂い嗅ぐの…?」

パワプロ「…」

あおい「なんでっ…今まで好きって言ってくれなかったの…?」

パワプロ「!」

パワプロ「い、言ったよ」

あおい「ボクの『匂いが』でしょっ!?」

あおい「ボクのこと…好きなんて…聞いてない…」

パワプロ「そ…それは…」


548:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 21:11:23.95 ID:4W8m2aHmO
あおい「こんなのやだよ…」

パワプロ「…っ」

あおい「ボク…そんなパワプロくん…好きに…なれないっ…」

パワプロ「!」

あおい「…」

パワプロ「ごめん…俺…あおいちゃんの気持ち…考えてなかった…」

あおい「…」

パワプロ「嫌いに…なった…?」

あおい「…っ!卑怯…だよ…」

あおい「…ボク…パワプロくんのこと…嫌いにっ…なれないよ…」

あおい「…野球…一生懸命やってて…みんなを引っ張ってくれてっ…ボクが野球できるようにっ…頑張ってくれたりっ…」

あおい「そんなっ…パワプロくんが好きだったのにっ…!」

パワプロ「あおいちゃん…」



※あおいちゃんは今ノーパンです


550:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 21:12:30.23 ID:WV5Cz46X0
最後ぶちこわしだなwwww


608:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 21:47:50.88 ID:4W8m2aHmO
ふぅ…

783480.jpg


609:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 21:48:53.06 ID:PmS6z4Av0
>>608
お前…


611:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 21:49:34.67 ID:4AJY2Ue30
>>608
可愛いけど何しとんwwwwww


619:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:00:31.54 ID:4W8m2aHmO
あおい「っく…えっく…」

パワプロ「…好き…だよ」

あおい「っ!」

パワプロ「…」ギュッ

あおい「パワプロ…くん…」

パワプロ「ごめんね…あおいちゃん…」ギューッ

あおい「…ぁ…」

あおい(パワプロくんの…匂いだ…)

あおい(なんでだろ…落ち着く…)スゥ

パワプロ「…」

あおい「…」ギュッ


629:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:06:05.14 ID:4W8m2aHmO
あおい「…ボクも…好き…だよ…?」

パワプロ「!」

あおい「パワプロ…くんっ…」ギュッ

パワプロ「あおいちゃん…好き…だから」

あおい「うんっ…うんっ…」ギュッ

パワプロ「だから…」

パワプロ「…嗅がせて欲しいっ!」

あおい「っ!」

バチコーン

パワプロ「あいたーっ!!」


おわり


633:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:06:51.74 ID:VQw0Eix40
なん…だと…?


647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:11:53.76 ID:4W8m2aHmO
長い時間お付き合いありがとうございましたー!


649:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:12:50.02 ID:lmXT2TBq0
続きも気になるけど乙


652:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:15:29.38 ID:r6Bz3PGz0
面白かった 乙


653:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:17:07.49 ID:MaUa8UDT0
         ,. . : :´ ̄ ̄ ̄`丶. 、
      /: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
  _ ,. :´: : : : : : : : : :|: : : : : : : : : : : : ヽ
<: : :/: :/: : : : ,': :イ: ハ:.|、: :'、: : : :ヽ;: : :i
   /: :/: ,: : : :,!: :/!: ! ヽ: \:\: : : :ヽ: :|
  ノ: :/: ,': : : Nハテ心   イノハヽ\: : V:i >>1
  i: :イ: :|: : : :|({ |イ::}   !イし::} }): :|ヽ:ソ
  ヘ: :!: : !: : :ヽゝ弋;ソ ,  弋;;;;ソソ: : Y: ノ
   Vヘ: |\: |: } xx      xx ノ: : : |イ
     N 入{:人    ー   ,': : ':ノイ
      .|: : : :| `  、   , フ: :ノ:/: )
       V: : イ, ー7 `  ノ: :イ:人:ノ
       i:人:ハ  i___ ノ/ノノ \
      |V/ /   |__、`∨´   /∧、
      |イ | __| ̄`y'    / / /
      / ,' "''_ト/ \   / /"'
     i レ::::'/(::::::入 ヽノ /
     | 入::::::⌒ 〉:::}):::\__/  ノ
     /:::人:::/ /:::!:::::::::ノ   ノ
    ヽ:::::::::::/ ,':::::ヽ/:)ー


664:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:34:06.42 ID:4W8m2aHmO
811890.jpg


667:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:39:10.18 ID:2UINgY3N0

>>664
あおいたんクンカクンカ


668:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:40:03.18 ID:2anqOblc0
>>664
お前できる奴だな


670:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:41:28.82 ID:sutMEV2Q0
>>664
さっきから普通にうまいっていうww


671:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:41:37.42 ID:SOBCmJ2K0
>>664
お前>>1かよwww乙ww


681:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 22:56:09.38 ID:aCzXL2ph0
あおい「え?解雇・・・?」

オーナー「・・・申し訳ないんだが来期の構想から君は外れていてね・・・」

あおい「そんな、今年は確かに調子は悪かったですけど来年は・・・!」

オーナー「今年は、ねぇ・・・ 今年は17試合で防御率5.87  去年は23試合で5.01」

オーナー「あまり言いいたくはないんだが、これでも我慢して使ったほうなんだよ」

あおい「・・・え?」


687:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:03:25.34 ID:aCzXL2ph0
オーナー「君が入団して6年立った。初の女性プロ野球選手誕生。凄い話題だったね」

オーナー「春季キャンプからオープン戦、はたまたペナントレース 君が入団した時は従来の観客数の倍近く増えた。」

オーナー「女性特有のやわらかいフォームから放たれるサブマリン。 球威、スピードこそなかったが君はプロ相手に立派に投げた。」

オーナー「最初の年は33試合で防御率3.01 立派な中継ぎでチームに貢献してくれた。」

あおい「 ・・・ 」

オーナー「しかし・・・だ、プロはそんなに甘くはない 女性特有のサブマリン。数度対戦すればプロの打者達はなれてしまった。」


689:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:05:06.18 ID:4W8m2aHmO
鬱なの…?

829910.jpg


691:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:05:57.42 ID:MaUa8UDT0
>>689
GJ!


715:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:15:16.90 ID:exmriKju0
オーナー「君だって気づいてるはずだ  完璧なコースだったのに、完璧な変化球だったのに・・・ そう思うことはあったはずだ」

オーナー「・・・もう通用しないんだよ。君の球では。」

オーナー「しかし以前、グッズは売れるし君目当てのファンも多い。 球団としても君を全力でバックアップしていきたいと思っていた。」

あおい「 っつ!それならっ!」

オーナー「今のマリーンズがどうなっているかわかるだろう・・・? 5年連続Bクラス。めぼしいスターも生まれず観客は増えない。」

オーナー「君目当てのファンもずいぶん減ってしまったよ。」

オーナー「・・・うちには試合で使えない投手を抱える 余裕はないのだよあおい君。」


724:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:19:43.14 ID:exmriKju0
あおい「試合で使えない、客も呼べない それが理由ですか」

オーナー「はっきり言ってしまえばそうだね。私としても残念だ。」

オーナー「どうだい、プロ選手としてではなく、球団職員としてチームを支えてもらえないかい?」

あおい「・・・考えさせてください。」

オーナー「いいとも。」

あおい「では失礼します。」


732:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:22:39.97 ID:exmriKju0
12月21日 私、早川あおいは球団から解雇通達を受けた。

あおい「・・・5年か・・・」

当時大騒ぎになった甲子園への女性選手登録 
恋々高校の投手だった早川あおいは2回戦で敗れるも
その容姿、話題性から千葉ロッテマリーンズから5位指名を受けた。
もちろん話題だけではプロ指名は受けれない。
アンダースローからの135キロ そしてカーブとシンカーを武器にプロ入りを果たしたのだ

開幕一軍登録。開幕戦でいきなり救援登板
ファンは大声援を送り、あおいはそれに答えた。
スポーツ新聞ではでかでかと一面を飾った。

それが5年前。


741:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:28:38.66 ID:exmriKju0
あおい「(・・・通用しない・・・か)」

そう、自分でも気づいていた。
前までは押さえれていたコースが、打者が
安打にされるのだ。痛打されるのだ。
登板する試合も接戦からリード時、そして敗戦処理
そこでも自分は打たれた。


745:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:31:46.08 ID:exmriKju0
もちろんプロに入ってまったく成長しなかったわけではなかった。

球速は伸びなかったが緩急の使い方。コースの分け方。打者の打ち取り方・・・
いろいろなものを吸収し生かしてきたつもりだった。

でも、結果は悪くなっていくばかり。
2年目からはストレートを狙い打たれ失点することが増えた。
3年目からは得意のシンカーを狙い打たれるようになった。


753:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:36:46.31 ID:exmriKju0
今日の契約更新だって もしかして という気持ちはあった。
開幕1軍には選ばれるが試合は敗戦処理ばかり。
中盤を過ぎれば2軍落ち・・・・

チームは私を必要としてなかった・・・

あおい「・・・うっ・・・うぅぅ」

必要とされていない。そのことを意識したときあおいの目に涙があふれ出しそうになった


あおい「(もうだめなのかな・・・もう僕は投げられないのかな・・・?)」


甲子園が夢だった
プロが夢だった
活躍するのが夢だった。

女性が高校野球 それだけでも笑われた
女性がプロ野球 野球をなめるなと言われた
活躍なんてできるわけがないと言われた。


757:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:39:28.64 ID:exmriKju0
一度はあきらめた夢だった。
規則では女性は出られないのだと。
そんな壁にぶつかり。全てをあきらめようとしていた

そのときにアイツは言ってくれた。
「あおいちゃんが出られないなんておかしい そんなルールは間違っている。」


 僕に任せて。


そういった彼は小さな署名運動を始めた。
小さな署名運動は地方紙に取材され、その後全国へ広がった。


766:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:44:13.01 ID:exmriKju0
そして私は女性初の甲子園のマウンドを踏んだ。

初戦の大量リードの8回からアイツから譲り受けた。
1球投げるごとに大きな歓声を受けるのには戸惑ったが
自分の全てをぶつけた。無失点でチームは勝った。

2回戦目は投手戦になった。私の出番はなかったが
ベンチで祈りながらアイツの投球を眺めた
しかし負けた 1-0だった。
9回裏に味方のエラーで出塁した打者がそのままホームを踏んだ。


772:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:48:39.73 ID:exmriKju0
あの時笑顔で私に 任せてくれ といってくれたアイツは
マウンドで崩れ落ちそのまま号泣していた。
私の目にもいつのまにか涙が流れていた。

あぁこれで終わったんだ。私の夏は

でもそれが悲しいのではなくてアイツが泣いているのが凄く悲しかったんだ

「 ごめん、あおいちゃん・・・君をもう一度マウンドにあげられなかった 」
なんだそんなことを気にしていたのか。
私は笑顔で
「ううん、お疲れ様。胸を張って帰ろう?」

私はまったく後悔していなかった。大変だった苦しいこともあったけど
彼らと過ごした3年間はとても楽しいものだったから


777:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:52:03.68 ID:exmriKju0





いけない、昔のことを思い出してしまった。
いつのまにか泣きそうになってるじゃないか 恥ずかしい。

アイツはプロにいった。
なんとドラフト2位指名。 読売ジャイアンツに指名を受けた。
彼は大喜びではしゃいだ プロだ!! 俺がプロにいける!
元からスカウト達から注目されてたし
150kのストレートを投げるんだ 指名されないわけがない。


784:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/18(月) 23:56:45.98 ID:exmriKju0
あ、あと矢部も指名を受けたんだった。
ドラフト5位指名で横浜ベイスターズ
アイツと私が指名されて大騒ぎだったなか

おいらが指名されてるでやんすーーー!!

くっく・・・あれは面白かったなぁ
今は横浜で俊足を生かして代走要因らしい。
あとは打撃さえなんとすればレギュラー入りって話を聞いた。

話がそれちゃったな。
アイツは今はローテの一角を担ってる。
高校時代のライバル 猪狩守と同じチームメイトになっても
互いに対抗心剥き出しで凌ぎ合ってるらしい


788:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:01:11.13 ID:/QJEXbjl0
そう・・・
みんな、1軍で活躍してる・・・

私みたいに客寄せパンダで1軍で試合に出させてもらってるんじゃない。
チームに必要とされているんだ・・・
私だけ取り残されちゃったなぁ。

十分がんばったと思う。プロに行くなんて夢の夢だったじゃないか
それを達成できただけでも奇跡じゃないか
5年間もプロのマウンドに立てた。理由はどうであれだ

球団職員という引退後も面倒をみてくれるといってくれている
悪くない・・・まだ野球に関係できる仕事なんだし。


796:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:03:36.15 ID:WqMAVmK10
あおい「うじうじしてても仕方ない。明日にでも・・・」


prprprprprprprprpprpr・・・・
prprprprprprprprpprpr・・・・

珍しい、私の携帯が鳴っている。
ポケットから出した携帯のディスプレイには懐かしい名前が表示されていた。


805:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:08:05.44 ID:WqMAVmK10
1月3日 恋々高校グランド


あおい「懐かしいなぁ・・・」
5年前にはここで必死にボールを追いかけて飛びついて泥まみれになっていた。
全てに必死でなんとしてでも甲子園にいくんだとやる気に満ちていた。
甲子園出場後はグランドも整備されちゃんとした監督も入り
毎年甲子園を目指して日々がんばってるらしい。

恋々監督「あぁ、始めまして。早川さん。」

あおい「すみません、練習の邪魔をしてしまって。」

恋々監督「いえいえいいんですよ。プロの自主トレを見れるなんて坊主たちにはいい刺激になるでしょう。」


810:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:13:16.13 ID:WqMAVmK10
あおい「それで・・・小波君は?」

恋々監督「あぁ、さっき来たところで今部室で着替えていますよ。」

あおい「そ、そうですか。じゃあ私は保健室で着替えてきますので。」

アイツがいる。それだけで私の胸の鼓動は早くなっていった。


早々と着替えを済ませグランドに出ると早速人だかりができていた。
頭ひとつ飛びぬけた長身。 スラッとしたようにみえてガッシリとした体
部員達にいろいろ質問されているようでアイツは少し困っていた。
部員A「やっぱプロってレベル違うんですか!?」
部員B「猪狩ってやっぱモテモテ?」
部員C「今日はどんなトレーニングするんですか!?」


817:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:18:27.45 ID:WqMAVmK10
私が近づいていくとアイツは私に気づいて人だかりを抜けてきて
あの日と変わらない笑顔で
小波「あおいちゃん、久しぶりだね!今日はよろしく頼むよ」
去年の交流戦からだから半年以上前になる。
あおい「う、うん よろしく・・・」




今日はオフシーズンの自主トレに小波に誘われたのだった。
電話では
《いやー、今年は守が海外へ自主トレに行きやがってさー》
《せっかくだし地元に帰ろうと思ってさ。》
《そこであおいちゃんと自主トレもしようかなって》


821:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:20:51.74 ID:HnaI3PPK0
クンカクンカもよかったけど、シリアス路線もいいね!
期待


823:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:22:19.32 ID:WqMAVmK10
ごめん、私クビになったから・・・

その一言を言うことが出来なかった私は
そのまま言われるがままに自主トレの日程を伝えられ
ノコノコとやってきたのだった。

「去年は2位だったし 今年こそは優勝しないとな」
ランニングをしながらアイツはよく喋った
「あいつさー俺が14勝で自分が15勝だからって  やれやれ君はまだまだだね
 とかいいやがってさー あいつのほうが味方の援護多かっただけじゃねーか」
口では文句を言いながらも彼はとても嬉しそうだった。


828:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:27:15.82 ID:WqMAVmK10
1軍のローテを守り華々しく活躍する彼は
私にはとてもまぶしく見えて・・・羨ましくって・・・


なにより悔しかったんだ。


小波「あおいちゃんは今年は2軍がおおかったみたいだけど怪我でもしたの?」
何も知らない彼は気楽に聞いてくる
私はもう駄目なんだと 使えない投手といわれクビになったのだと
言ってしまいたかった。でもいえない。

あおい「怪我じゃないんだ。ちょっと今年はシンカーのキレが悪くてね。
    このオフシーズンで足腰を鍛えなおすつもりさ。」

嘘ばっかり。


838:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:33:34.52 ID:WqMAVmK10
小波「そっかーあおいちゃんのシンカーは膝元にグッと落ちたら中々打てないからなー」

彼はなにも知らない。
その膝元のシンカーを軽々と引っ張られホームランにされることを。
空振りをさそったアウトコースのシンカーも流し打たれて長打にされることを




小波「そりゃ」 

パン!

あおい「ふっ」

パン!

ランニングが終わった後はキャッチボールだ。
5年ぶりのキャッチボール。互いに軽くは投げているが
アイツの球は球質、回転 5年前とは比べ物になっていない。


845:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:38:52.83 ID:WqMAVmK10
自主トレのメニューは地味だ。
キャッチボールは遊びだし、肩や肘に負担をかけないように軽くしか投げない。
後はダッシュ。体幹トレ。ストレッチ。
3時間程度の自主トレはあっという間に過ぎた。

最後に締めのストレッチをしながら
小波「・・・あおいちゃん。今日はなんか元気ないね。」
いきなり、そんなことを言い出した。
あおい「えっ?そ、そんなことないよ。」

小波「なんとなくさ。いつものあおいちゃんらしくないなーって」





そういや自主トレなのに矢部が呼ばれていないことに気づいた。


853:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:43:43.30 ID:WqMAVmK10
小波「電話をしたときもなんか元気じゃなかったし」

小波「今日もなんか練習に身が入ってないような気がするんだ。」

小波「5年ぶりだけどさ。あおいちゃんの練習してる姿ってやっぱ覚えてるし」


・・・気づかれないようにしていたつもりだった。でもそうだろう
練習しても次の試合は二度と来ないのだ。そんな気持ちで練習してるなら
気づかれてもおかしくないだろう

あおい「・・・いや、なんでもないよ」

小波「本当に?」

あおい「本当だって。キミは心配症だなぁ」
アイツに悟られたくなかった。
私がクビになったって聞いたらあいつは悲しむだろうから


857:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:46:58.78 ID:WqMAVmK10
最後のストレッチも終わり、互いに着替えということで
私は保健室へ移動した。

私は球団職員になるかどうかの答えを引き伸ばしてここにきている。

意味のない練習。意味のない時間。
逃げの時間。



でも5年ぶりのアイツとの練習は懐かしくて嬉しくって泣きそうなくらいだった。
あの頃も試合に出れない。そんな規則の前に打ちのめされて
練習さえも出来なかった時にあいつはそれでも私を励ましてくれた


860:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:52:36.82 ID:WqMAVmK10
着替えも終わり、監督に挨拶を交わし
球児達に見送られ私達は今駅に向かって歩いている。

小波「今日はありがとう。練習にもなったし気分転換にもなったよ。」
疲れた顔の中にも充実感が見える笑顔で彼は言った。

あおい「・・・ううん僕のほうこそありがとう。」
アイツはこの後東京へ戻りチームメイトと自主トレをするらしい。
私にはもう関係ない話だが。


862:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:55:14.98 ID:WqMAVmK10
駅が見えてきた。高校時代何百回と往復した道
そうそう、あの駅で小さな署名活動したんだよね・・・
必死でなんとかしようってがんばったんだ

小波「・・・懐かしいね。」

あおい「え?」

小波「ここで署名活動したんだ」

彼も同じことを思い出していたらしい
あおい「ふふ。懐かしいね。大変だったけど本当あの時はありがとう。」


865:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 00:58:33.84 ID:WqMAVmK10
小波「いいよ。あおいちゃんのかわいい涙も見れたし」
そういっておどけた彼を私は

あおい「あーもう、その時のことは忘れてよ」
高野連が女性の甲子園出場を認めたニュースが流れたとき
私は思わずみんなの前で泣いてしまったのだった。

あの頃の私達は17、8歳で子供で何も知らなくて
これからの自分の人生は光輝いていくものだと信じて疑わなかった。

ふと、彼が立ち止まった。


872:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:05:05.12 ID:WqMAVmK10
小波「あおいちゃん。」

あおい「どうしたの?そんな真剣な顔して」
彼の顔は先発のマウンドで見せる表情そのものだった。

小波「・・・何を悩んでいるのか僕には教えてくれないのかい」

ドキッとした。そんな真剣な目で私を見る彼を私は5年前にも見たから。
彼はなにかを決意している。なにかをしようとしている。
あおい「なんで・・・?そんなことないよ」

小波「嘘だよ。3年間一緒に練習して試合して泣いて笑ったんだ。」

小波「電話したときからおかしいなぁとは思ってたけどさ」

小波「あおいちゃんの今の顔はあの時と一緒だよ。」


877:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:08:30.79 ID:WqMAVmK10
小波「だからさ、また」

やめて。

小波「何か力になれることがあったらさ。」

やめて。

小波「僕がなんとか」






あおい「やめて!!!」
自分でもびっくりするくらいの声だった。
あぁ、やってしまった。止まらない。感情が止まらない。
言葉が止まらない。彼は驚いている。あたりまえだ。
いきなり叫んで・・・

こんな涙でぐしゃぐしゃになった顔見せられたら誰だっておどろくよね


882:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:11:55.50 ID:WqMAVmK10
あおい「私さ、クビなの。 解雇 わかるよね
     使えないってさ。打たれる投手はいらないって言われちゃった。」

止まらない。彼は関係ない。彼は心配してくれただけ
なのに止まらない。

あおい「ファンも呼べないって! 客寄せパンダにもなれないって!」


駄目だ凄い顔してる。涙で前が見えない。

あおい「自分でもわかってたの!!綺麗なアンダースローがどうしたの!」

あおい「ストレートもカーブもシンカーも!! もう・・・駄目になっちゃったの!!」


890:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:16:48.58 ID:WqMAVmK10
何が駄目なんだろう。これじゃ意味が分からない。
言葉が上手く出ない 整理できていない。恥ずかしい。

あおい「頑張ったよ・・・頑張ってきたつもりだよ・・・・」
彼は何も答えない。彼の顔は涙で見えない。

あおい「私は小波君や矢部君みたいになれない・・・っ!」

あおい「私はただの客寄せでしかなったんだから!」



      「違うっ!」


894:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:21:01.17 ID:WqMAVmK10
いきなり大声を出された私は思わず黙ってしまった。
初めて聞く怒ったアイツの声。

小波「あおいちゃんは客寄せパンダなんかじゃない!」
あいつはいつのまにか私の両肩を掴んでいた。

あおい「ちがっ・・・ちがっ」

小波「違わない!アンダースローで135キロ 十分じゃないか!!」

小波「カーブにシンカー 左右に投げ分けれて打者を翻弄するのに十分じゃないか!!」


901:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:26:28.95 ID:WqMAVmK10
あおい「打たれたの!!だから、全部もう通用しなくなったの・・・!」

小波「打たれたからなんだ!俺のカーブなんてコーチに二度と使うななんていわれたんだぞ!」

小波「まだあるさ!クイックが遅い!おまえは安打を全部2塁打にするつもりか!」

小波「直球頼りの馬鹿投手。 こんなことも言われたさ!」


909:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:33:42.80 ID:WqMAVmK10
小波「あおいちゃんはいきなりプロで通用したじゃないか!」

そう、私は毎年開幕1軍投手。アイツは1年目は2軍暮らしからスタートだった。

小波「通用しないからなんだ!なら通用できるようにすればいいじゃないか!」

あおい「・・・」
彼は努力したのだった。高校時代は豪速球投手マックス150キロと騒がれ
鳴り物入りしたプロ世界。
しかし実際には自分より速く自分より伸びる直球を投げる投手はごまんといた。

小波「俺だって2軍で打たれて、やっとの思いで駆け上がった1軍でも打たれ」

小波「駄目だ、駄目だと俺は駄目なんだと 何回も引退しようかとおもったさ」


912:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:37:53.03 ID:WqMAVmK10
小波「でも、そのときに支えになったのは同じプロ入りしたあおいちゃんや、矢部君、守もそうさ」

小波「そいつらが頑張ってるのに俺だけ何へこたれてんだ そう思いながら頑張ったんだ。」

小波「守とかさ、あいつ初めてボコボコにされたとき涙目でコーチの制止も聞かずにブルペンで投げまくったんだぜ」

いつのまにかアイツは笑っていた。
あの頃と同じようにわたしに笑顔を向けていた。


914:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:42:21.13 ID:WqMAVmK10
知らなかった。
確かにアイツは1年目は2軍で2年目から1軍で先発するようになって
3年目からローテ入り・・・
順調な成長を遂げアイツはローテを勝ち取った

ただそれしか知らなかった。それを成すためにどれだけの汗を流したか
どれだけの悔し涙を流したかなんて考えもしなかった。
私はそこまで出来ただろうか。倒れるほどの汗を流し泣く程悔しがる

まるで高校時代のようなことが私はできていただろうか。


916:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:44:48.04 ID:WqMAVmK10
どこかで私は女だから。
どうせ、敗戦処理でしか出ないし
どうせ、客寄せパンダだから

なんて思っていなかっただろうか。
使えないと言われて何故私は悔しがれなかったんだろうか
活躍しているアイツには嫉妬だけして自分は何もしていなかった・・・
していたつもりでしかなかった。


921:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 01:53:13.74 ID:WqMAVmK10
あおい「・・・」
彼はいつも本気だった。あの頃から今でも。
野球が大好きなんだ。いつでも全力なんだ


小波「クビだからどうしたんだよ。そんなあおいちゃんの素質を見抜けない球団なんかとっとと辞めて
   違う球団にいけばいいんだよ。」

簡単に言ってくれる。
私は見限られたのに彼はいまでも私のことを信じている。

あおい「無理だよ・・・もうクビだもん・・・」
気づいた時には遅かった。もう一度スタートしようにも私にはスタートするグランドが残されていなかった


928:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:00:32.10 ID:WqMAVmK10
小波「残ってるよ。 合同トライアウトが。」

※12球団合同トライアウト(12きゅうだんごうどうトライアウト)とは、2001年より、
日本野球機構に属するプロ野球球団全12球団が合同で行う、自由契約選手を対象としたトライアウトである。


あおい「トライ・・・アウト・・・」
知っている。毎年解雇になった選手が
少ない可能性にかけて参加するものだ。
しかし、ほとんどの選手は球団から声がかからず
受かった一握りの選手も数年以内に解雇となる場合が多い。

あおい「そんなの・・・む」

り・・・と言いかけた。まただまた私はあきらめてた。
何もせずに挑戦もせずに無理だと決めかけてた。
もうやめよう やるなら悔いのないように。


931:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:03:51.33 ID:WqMAVmK10
小波「無理じゃないよ。やれるよ。あおいちゃんなら。」

アイツはまた無邪気な笑顔で私を見つめる。
いつもあいつはそうだった。
ピンチでも、甲子園出場がかかった試合でも
笑顔でみんなに勇気をくれた。

もう一度頑張る。もう一度だけ頑張ってみよう。
そんな気にさせてくれる笑顔だった。


私はそんな彼のことがずっと前から・・・


935:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:09:03.31 ID:WqMAVmK10





1月5日 某球場。合同トライアウト会場
スカウトA「んー今年もめぼしいものは無し・・・か」
スカウトB「まークビになった選手だからなー」
スカウトC「高年齢、怪我持ち、問題アリ 今年も収穫は0かな」

「35番 千葉ロッテマリーンズ 早川あおい。お願いします!。」

スカウトA「お、懐かしいなぁ 5年前はあんだけ騒がれてたのになぁ」
スカウトB「5年もプロの世界にいれただけでも凄いんじゃないかな」
スカウトC「ロッテも客寄せがすんだらクビってのもひどいもんだ」

5年前は一躍有名人になったあおいに各球団のスカウトが注目する。


939:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:15:04.85 ID:WqMAVmK10
あおい「(後悔しない。全力でいく。)」
あの日から今日までの自主トレには小波君に付き合ってもらった
グランドは頼み込んで恋々高校を使わせてもらった
快く使わせてもらった監督に本当に感謝している。

一人目の打者 元2番を任されていたこともあるアベレージヒッターだ。
怪我を理由に解雇になったらしい。
1球目 インコース膝元へのストレート   ストライク
あおい「(よし、初球は入った。次はアウトコースへ)」
2球目 アウトローへ投げ込んだシンカーを空振りし2ストライク

3球目、4球目ともボール球でカウントを整え5球目
あおい「(ここでもう一度しんかーをっ!)」

ゆったりとしたフォームから投げられたボールになるシンカーへ手を出し
セカンドゴロにしとめる。


あおい「(やった!まず一人!)」


940:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:20:05.56 ID:WqMAVmK10
2人目はドラフト1位指名も鳴かず飛ばずでそのまま解雇となった
中距離ヒッター。

あおい「まずはようすみのカーブで・・・」


カーンっ!
甘く入ったカーブを打たれ打球はレフトポール際へ
あおい「(入らないで!!)」
際どいところだったが打球はポールを巻かずファール
あおい「(これはラッキー。相手は打ち気だからシンカーで・・)」
2球目はシンカーを膝元に投げこれを撃ちにいった打者はサードゴロに倒れた。

スカウトA「お、いいじゃないか」
スカウトB「ま、打者が打者だからね一流打者なら打たれるよ」


944:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:25:35.74 ID:WqMAVmK10
あおい「(最後の3人目)」

最後の3人目は元メジャーリーガーの3塁手 元HR王にも輝く浪速の大打者だった。
日本球界復帰するも素行が悪く不振を理由にクビにされたらしい。
あおい「(この人を抑えれば復帰の可能性が・・・っ)」

初球は厳しくアウトコースを攻めボール。
2球目はインコース低めのカーブで空振り
3球目は高めのストレートで真後ろへのファール
そして4球目

あおい「(ここで決める。このマリンボールで打ち取るっ)」


950:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:30:02.00 ID:WqMAVmK10
 カーンッ







撃った瞬間、、いや撃たれた瞬間確信した。
HRだと。膝元のシンカーをまた打たれた。

(泣くなっ!努力はした!)
後ろを振り返ることはなかった。あの1投には悔いはないから
あれが私のウィニングショットだから。
あおい「ありがとうございました。!」


スカウトA「ま、球が軽いよね」
スカウトB「打者もさすがだね これは代打の切り札として・・・」
???「・・・ふむ」
スカウトC「え?早川選手取るつもりですか?やめといたほうがいいですよ」


952:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:33:05.57 ID:WqMAVmK10
まさかここであの選手を見ることになるとはね
いやはやプロは厳しい。
彼女も頑張ったんだろう。だがこの結果ではね・・・


でも、私の勘が言っている。ここで取るべきだと。
もう一度チャンスをあの選手にあげるべきだと



彼女は元々は客寄せで指名された投手だ。
それが言葉は悪いが用済みで首になった。
選手としての価値は・・・ない・・・


しかし。打たれても尚揺るがない彼女のその目に私は


953:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:36:51.86 ID:WqMAVmK10






あれから6日が経った。
結果報告は1週間以内に来るらしい。
しかし今日が最後の日。
あおい「(今日が最後。ご飯ものどを通らない。夜も眠れない。)」
あおい「(それも今日が最後。これで駄目なら球団職員でもなんにでもなる)」

prprprprpprprprprprprp
prprprprpprprprprprprp・・・

あおい「ひゃ、はい!」
思わず声が裏返ってしまった。
知らない番号だし、間違え電話かも知れない。
でも期待せずにはいられなかった


957:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:41:12.90 ID:WqMAVmK10
《もしもし、影山というものですが。早川さんの携帯でよろしかったでしょうか。》

あおい「は、はい! か、影山さん?」
(どこかで聞いたような・・・)

《何度か恋々高校にはお邪魔したんだがね。話をするのは5年ぶりだね》

あおい「(そうだ、小波君を推薦したスカウトの影山さんだ)」

《電話をした理由は分かっていると思う。単刀直入にいうと君をうちの球団にはいってもらいたい。》

あおい「は、はい!どんな球団でも!よろこんで!」

《そう言って貰えると助かるよ。上に納得してもらうのに時間がかかってしまってね》
《連絡するのが遅れて申しわけない。》


958:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:41:44.20 ID:CXYO3PGC0
影山キタ――(゚∀゚)――!!


959:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:42:06.91 ID:7mHUjQ/o0
影山さん!


961:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:44:24.48 ID:WqMAVmK10
あおい「影山さん、ひとつ聞いていいですか?」

《なんだね?》

あおい「私を選んだのは 客寄せパンダ だからですか?・・・」

《・・・》
数秒の沈黙の後 影山さんは答えた
《そうだ。》
その一言を聞いたとき私は泣きそうになった。
選んでもらえたことは光栄だが理由は客寄せ・・・また用が済んだらクビになるのだ

しかし私のそんな気持ちを知ってか知らずか影山さんは答えた


964:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:47:51.57 ID:WqMAVmK10
《上は君を客寄せパンダにしようとしている。》

《でもね、私は君を1人の選手として選んだつもりだ。》

《君はまだ成長段階だ。プロの壁にぶつかったまま君は1軍で投げさせられた。》

《2軍で成長する機会を奪われたままただの客寄せでしか使われなかった。》

《だから私は上に1つのお願いをした。》

あおい「交渉?」

《君は今シーズンはずっと2軍だ。2軍で力を付けそして来年1軍に這い上がってきて欲しい。》

《それが私が上に出したお願いだ。》


971:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:52:00.62 ID:WqMAVmK10
《私は君に期待している。目当ては小波君だったかその隣で一緒に投げる早川君にも目を向けていた。》

《君はもっと伸びる。私はそれを信じているよ。》

あおい「・・・うぅ・・・」
私は泣いていた。客寄せと言われてもこんな風に期待していると小波君以外に言われたのははじめてだから。
あおい「・・・ありがとうございます。私頑張ります。客寄せではなくて選手として1軍のマウンドに登ります。」

《頑張ってくれ。 読売ジャイアンツ早川あおい選手。》ブチ

その後書類も送られてきて私は正式にジャイアンツの選手となった。


そして長い長い私のもう一度の野球人生が始まった・・・


974:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 02:59:04.55 ID:WqMAVmK10






2年後。


実況「あーとここで打たれた!!小波選手。9回1死 ランナー2塁、3塁! もう体力も限界でしょう!」

解説「おっと、ここで監督が出てきます。投手交代のようですね。」

実況「んー完投してほしかったですがここは仕方ないですね。ここでクローザーの登場でスタンドが盛り上がります!」

ウグイス「ピッチャー小波に変わりまして、ピッチャー早川。ピッチャー早川 背番号95」

実況「ここまで巨人を支えてきたクローザーの登場です!」




小波「ごめん、あおいちゃん打たれちゃった。」
あおい「お疲れ様。小波君。あとは任せてよ。」
小波「信じてるよ。あおいちゃん。」
あおい「・・・うん。」


983:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 03:04:32.93 ID:WqMAVmK10
実況「ここまで45試合に登板 防御率2.01 派手な三振はありませんが打たせて取るピッチングで打者を押さえ込んでいます。」

解説「んーロッテ時代と打って変わって見事な成績ですね。」

実況「ほんとですよねぇ。」


マウンドをならす。さっきまで小波君が守っていたところ。
今度は私が守る。小波君が私を守ってくれたように私も小波君を守れるように
小波君の勝ち星を守れるように・・・

2軍で私は泥水を吸うような努力を重ねた。それこそ女扱いなんてしないでください!
という私の気迫に押されたコーチが鬼のように練習をさせた
そのおかげで私は今ここにいる。

ここにいるのはみんなのおかげ。 ううん、一番はアイツのおかげ
いつでも私を信用して励ましてくれるあいつのおかげ
アイツとならこれからも頑張っていける そう信じている。


実況「さぁ、早川選手第一球・・・みごとなサブマリンからボールが放たれます!」



                                         END


986:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 03:05:13.86 ID:55vU57CW0
>>983
乙!
感動したぞ!


992:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 03:06:58.50 ID:d5SmPvQ+0
>>983
1と合わせて乙
どっちも面白かった


1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 03:08:44.67 ID:WqMAVmK10
あとエピローグ作成中だったけどちょうど1000だね

あおい引退後の小波の結婚生活だったんだけどキリがいいのでここで終わり

はじめてのSSよんでくれてありがとう 今日は6時おきなんだけど!!ねむいよ!
じゃね!





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  1. 2011/07/19(火) 15:32:10

    結婚生活気になるううううううう


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