スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
飛鳥「十四歳と鍋」
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 19:24:49.97 ID:C53O8Kgu0
- 蘭子「く……止めろ、飛鳥ぁ……」
飛鳥「残念だけど、キミじゃあボクには適わないよ」ジリジリ
蘭子「我が逆鱗に触れれば、煉獄に身を焦がす事に……!」
サワリ
蘭子「ひゃあっ!?」
飛鳥「…………」
蘭子「んあっ!、……」
蘭子「ぁうっ……止め、てぇっ……」
飛鳥「またまた残念。そんな顔で言われても、ただの起爆剤にしかならないよ」
蘭子「だれかぁ……」
飛鳥「さぁ大人しく───」
ガチャ バタン
光「何やってんだよ飛鳥ぁッ!!」///
飛鳥「くすぐり」
光「えっ?」
飛鳥「くすぐり」
光「あ、なんだ……」
晶葉「騙されるな、充分アウトだぞ」
- 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 19:26:50.66 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「全く、そんなに慌てて……」
飛鳥「光は何を勘違いしていたんだい?」
光「いや!……その……」
飛鳥「いい加減ボク達も十四歳だし、興味があるのは自然なことだと言えないことも無いけれど」
光「な、何の話をしてるんだよっ!?」
晶葉「お前ら…今は話すことが違うだろう…」
蘭子「……………」プクー
晶葉「魔王殿がおかんむりだぞ」
飛鳥「あんまり恐くないけどね」
光「そんなこと言ってないで謝れよ……」 - 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 19:29:04.56 ID:C53O8Kgu0
- 飛鳥「ごめんよ、蘭子……」
蘭子「……………」
蘭子「………ふんっ」プイッ
飛鳥「光ぅ……」
光「いやアタシに振られても……」
晶葉「ロボットのようにスイッチ一つとはいかないんだ、自分でどうにかするしかあるまい」
飛鳥「晶葉のロボットで……」
晶葉「お前にお灸を据えるのなら今すぐにでも可能だ」
飛鳥「…………」
飛鳥「アキえもん…」
晶葉「やれ、ロボ!」
『ま゛』
ゴシャア
飛鳥「ぐぇっ」
晶葉「……まだ改良の余地ありか…」
光「……そういう場合か?」 - 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 19:52:57.40 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「いい、…ボディだ…」
晶葉「馬鹿言え、私のロボは手加減も完璧だ」
飛鳥「えっ…結構痛」
晶葉「いいから謝ってこい」
飛鳥「さっきからボクの扱いがぞんざいすぎないかな……」
蘭子「……………」
飛鳥「……………」
飛鳥「どうすれば許してくれるかな……」
蘭子「……………」
蘭子「後ろ向いて」
飛鳥「蘭子?口調が…」
蘭子「いいから」
飛鳥「ひっ!?」
光「だんだん可哀想に見えてきたぞ…」
晶葉「いいんだ、あれで」
光「いいのかなぁ…」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 20:06:09.93 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「…………」バクバクバクバク
蘭子「…………」ドドドドドドド
晶葉「さっき恐くないなんて言ってたのは誰だったか……」
光「言わないであげようよ……」
蘭子「……………」スッ…
ピト
飛鳥「ひゃうっ!?」
光(ひゃう?……)
晶葉(ひゃう……)
蘭子「…………」ツー……
飛鳥「あひゃあ!」
コチョコチョ
飛鳥「あひぃっ!、ひゃははっ!ひひひぃ!」
飛鳥「ふあぅっ、ひゃいあぁ!ははははっ!!」
飛鳥「や、やめっ!あ、ひゃひゃひゃひゃあ!!」
アヒィ、ヒャアウ!ヒィヒィ、ヒャヒャヒャヒャ!>
光「………おおう」
晶葉「私は蘭子の事を見くびっていたようだ」
- 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 20:18:30.14 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「はぁ──、はぁ───」
飛鳥「──てくに、しゃ、ん………」
ドサッ…
蘭子「当然の報いよっ!」
光「うわあ……」
晶葉「喜べ飛鳥、魔王殿には満足していただけたようだ」
飛鳥「……………」ピクッ ピクッ
蘭子「………飛鳥?」
光「だ、大丈夫か……?」
飛鳥「ぁ………」
晶葉「駄目だな……」
蘭子「ああっ、えとっ」アタフタ
晶葉「同じショックを与えれば……」
蘭子「ええい、彼の御霊を救いたまえー!」スッ
光「うわわっ!死んじゃう!死んじゃうから!」 - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 20:33:22.31 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「ひどい目にあった」フゥ
蘭子「す、すまぬ、我が魔力を抑えきれず…」
光「女の子がして良い顔じゃなかったぞ」
晶葉「自業自得、因果応報、これに懲りたら止めることだな」
飛鳥「でもちょっとクセになりそう」
光「えっ…」
飛鳥「光も受けてみるかい?」
光「あ、アタシは騙されないぞ」
飛鳥「堕ちてみれば、気持ちの良いものだよ」
光「堕ちるってあんまり良い表現じゃないよな……」
蘭子「───して、飛鳥よ」
飛鳥「うん?なんだい?」
蘭子「我々は何故此処に召喚されたのだ?」
飛鳥「ああ、それはね………」
飛鳥「……何でだっけ」
晶葉「お前が呼んだんだろう…」 - 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/15(木) 20:43:09.02 ID:C53O8Kgu0
-
飛鳥「───ああ、そうだ、鍋。」
蘭子「鍋?」
飛鳥「皆で鍋を食べようと思って」
蘭子「ほう、なにやら惹かれる提案ね」
晶葉「しかし唐突だな」
飛鳥「物事の全てに理由があって、それらが納得いく物なら」
飛鳥「きっと世の中に理不尽や不条理という言葉は存在しないんだろう」
蘭子「其れもまた真理か……」
光「……………」
光「理不尽な鍋……」
晶葉「妙な語感だな」 - 20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/16(金) 16:54:02.20 ID:9TZGjG9Z0
- 蘭子「凍てつく結界に干渉しても良いか?」
飛鳥「冷蔵庫だね、いいよ」
蘭子「いざ、大いなる我が名の下にその闇を祓いたまえ!」
ガパ
飛鳥「一通りの調味料は揃ってると思うけど」
光「何が作れそうだ?」
蘭子「ふむ………」
蘭子「……………」
蘭子「わ、我が英知とこの結界にかかれば如何なる物であろうと…」
飛鳥「うん、ホントに一通り揃ってるから”何が”って聞かれても困ると思う」
晶葉「何も解決していないじゃないか…」
光「いっぱいあるもんなぁ、鍋料理」
飛鳥「”何を食べたいか”と聞いて”何でもいい”って言われたお母さんの心理に似ている」 - 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/16(金) 17:44:06.62 ID:9TZGjG9Z0
-
晶葉「所謂女子力で私は蘭子に遅れをとる事になるな」
飛鳥「晶葉には縁が無さそうだけども」
晶葉「…何か鼻につく言い方だな」
光「女子力かぁ……」
蘭子「ひ、人の持つ波動は決して同質では無い……から」
光「気にしなくてもいいって?」
飛鳥「でも良かったよ、蘭子が料理できて」
蘭子「フハハ、造作もない事よ!……」
蘭子「え?」
光「ま、まるで自分が料理できないみたいな言い方……」
飛鳥「できないけど?」
晶葉「…………」
光「…………」
蘭子「…………」
晶葉「お前蘭子が料理出来なかったらどうするつもりだったんだ!?」
飛鳥「そ、そう難しい料理でもないかなって…」
晶葉「無計画もいい加減にしろぉ!」 - 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/16(金) 18:12:10.35 ID:9TZGjG9Z0
-
蘭子「清き衣よ、我を邪気より護りたまえ!」
飛鳥「エプロン似合うなぁ」
光「何でだろうな?」
晶葉「イメージ、か?」
蘭子「ならば晶葉は白き……」
蘭子「……む、清き?ぁ、被っちゃうな……」
蘭子「じゃあ……探求者の……む!」
蘭子「探求者の証!」
晶葉「……ああ、白衣の事を言いたいのか」
光「何というか、難儀だなぁ……」
飛鳥「その点蘭子は頭の回転が早いのかもね」
晶葉「今、詰まったんだけどな」
蘭子「むぅ…未だ境地には至らずか……」 - 23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/16(金) 18:28:50.40 ID:9TZGjG9Z0
- 蘭子「如何なる時も証を纏っているのだな」
晶葉「まぁ、いちいち着直すのが面倒なだけだったりするが」
飛鳥「…白って便利なんだよね」
ファッション
蘭子「装具の話か?」
光「飛鳥って白いの着てた事あったっけ?」
飛鳥「全くって訳じゃないけど、…そうだね、暗い色の方が多いかな」
晶葉「前から思っていたんだが、飛鳥のファッションはどこか美玲に通じる所がある」
飛鳥「そうかな?結構違うと思うけど……」
光「……知らない人から見たら同じに見えるって、よくある事だよな」
蘭子「嘆かわしい事よ…」
晶葉「全くだ」
飛鳥「それぞれの個があると言うのにね」
飛鳥「ボク達の趣向って揃いも揃ってニッチな…」
晶葉「ええい、皆まで言うな」
- 24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/16(金) 21:21:08.97 ID:9TZGjG9Z0
-
蘭子「♪──…─♪─…」
トントントントン
晶葉「手慣れてるな」
飛鳥「鼻歌を歌う余裕さえあるね」
光「うーん、やっぱりできた方がいいよな」
飛鳥「レシピ通りやればなんとかなりそうな気もするけども」
光「でもそれだけじゃあ解決しない事もあるんじゃないか?」
晶葉「それこそあの包丁さばきとかか?」
飛鳥「そこは慣れかなぁ……」
光「蘭子も最初からああはいかなかったのかな?」
飛鳥「そりゃあそうだろうさ………」
晶葉「……刃物に戦々恐々したりしている図の想像が容易だ」
飛鳥「必要以上に顔を近付けたりしてそう」
光「好き勝手言い過ぎじゃないか…?」 - 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/17(土) 00:58:04.63 ID:Jc096s710
-
光「晶葉は手先が器用だし、やってみたら意外とできちゃうんじゃないかな」
晶葉「包丁と工具は勝手が違うと思うのだが…」
飛鳥「ていうより料理を作るロボを作りそう」
晶葉「実際似たような事はしたぞ」
晶葉「あのときはチョコレートだったか」
光「チョコレートならアタシも……」
飛鳥「なんだ、できるんじゃないか」
光「チョコレートって溶かして固めるだけみたいな側面もあるからなぁ……」
飛鳥「まぁ、そんなものかな」
晶葉「一から作る訳にもいくまいよ」 - 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/17(土) 08:51:37.33 ID:Jc096s710
- グツグツグツグツ
飛鳥「うーん……」
光「どうしたんだ?」
飛鳥「火事とかならないよね」
光「…いい加減怒られるぞ?」
晶葉「私からすれば、お前が火を使うよりは安心していられる」
飛鳥「そんなにボクは頼り無いかい?」
晶葉「ああ、『取り敢えず強火でいいか』とか聞こえてきそうだ」
飛鳥「流石にそこまでは酷くないつもりなんだけどな…」
光「……でも、今の飛鳥は普段と比べて大分だらしないように見える」
飛鳥「だらしないだなんて、心外だね。オンとオフを使い分けているだけさ」
晶葉「言い訳にすらなってないぞ」
光「オンになると飛鳥語録が飛び出すのか…」ボソリ
飛鳥「…………」
飛鳥「光にそういう言葉を使われるとちょっと精神的にくるものがある」
光「あ、その、比奈さんとかがその表現を使ってるのを聞いてて…その…」
光「………ゴメン」
晶葉「何も悪いことは無いぞ」
飛鳥「まぁ、こっちも自覚があってやってるわけだし、ね?……」 - 29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/17(土) 19:22:57.99 ID:Jc096s710
- 蘭子「ぅんっ…」グイ
光「重くないか?手伝っても……」
蘭子「案ずるな…っ」
ゴト
蘭子「ふぅ…」
飛鳥「いやあ、助かったよ蘭子」
蘭子「フ、これぐらい、容易い事よ」
晶葉「本当にな……」
蘭子「時に、…飛鳥、晶葉」チョイチョイ
晶葉「なんだ?」ズリズリ
蘭子「…………」
コチョ
晶葉「やうっ!?」ビクッ
飛鳥「ひやぁっ!」ビクン
晶葉「な、何を…」
蘭子「…………」
蘭子「我にとって刃も焔も恐るるに足らずっ!」プイッ
晶葉「あ、ああ…」
光「聞かれてたんだな」
飛鳥「……………」
光「飛鳥?」
飛鳥「へっ?」
光「どうしたんだ?」
飛鳥「いや、何でもないよ?」
光「そうか…」 - 31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/17(土) 20:24:07.96 ID:Jc096s710
- 光「あ、火付けないと」
飛鳥「電気だから火じゃあないけどね」スッ
蘭子「あ待って!」
晶葉「ん?」
蘭子「……ごほん……待てい!」
光「冷めちゃうぞ?」
蘭子「なればこそよ!」
蘭子「焔よ!我が名において命ずる!」
蘭子「その紅蓮の力もて、蔓延る魔を祓い給え!」
ポチ
……グツグツグツグツ
晶葉「……徹底してるな」
飛鳥「だから火じゃないって」
光「そんな”水”を差すような事……」
晶葉「…………」
飛鳥「…………」
蘭子「……?」
蘭子「……あっ」
晶葉「……”火”だけにか?」
光「…うぅ……///」
蘭子「私は…」
飛鳥「ダメだ蘭子、下手に触れちゃ」ヒソ - 33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/18(日) 07:11:48.73 ID:EDTDCyNQ0
- 光「す、すごくうまそうだな!鍋!」
晶葉「話題を逸らすにしても露骨が過ぎ……」
飛鳥「晶葉、キミはもうちょっと優しくなるべきだ」
晶葉「…まあ、光の言うことも事実だな」
蘭子「ふふん」フンス
飛鳥「いいおよめさんになるよ」モッチャモッチャ
蘭子「およ…花嫁……」ニヘラ
晶葉「二人してだらしないぞ」
飛鳥「…………」モグモグ
蘭子「…はっ」
光「蘭子がお嫁さんか…帰ってきたら『闇に飲まれよ』って言うのか?」
飛鳥「お疲れさまでした、だろう? ならおかえりが闇のまになるんじゃないかな」
蘭子「ならば、帰還を報せたるは『闇に飲まれた』に?」
晶葉「自分で疑問系になってどうする」
────……
───────…………
『闇に飲まれたー……』
蘭子『闇に飲まれよ!』
蘭子『贄を望むか?身を清めるか?』
蘭子『それとも………///』
────────………
─────……
光「……………」
晶葉「楽しい家庭になりそうだな」 - 34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/18(日) 19:02:48.53 ID:EDTDCyNQ0
- 光「…………」シャクシャク
飛鳥「……晶葉の料理はさ…」
晶葉「…ん………」ゴクン
晶葉「私か?」
飛鳥「きっちりレシピ通りになりそうだよね」
蘭子「………」シャクシャク
光「晶葉からしたら、設計図みたいなものか?」
晶葉「ふむ、そうなるか」
蘭子「やはり、その道を往く者の性か」
晶葉「おそらくは、だがな」
晶葉「レシピを光の言ったように扱うのならそうなるだろう」
飛鳥「えひひほいあへっほひへふ」ムグムグ
晶葉「先ず飲め込め」
光「先ず飲み込もう」
蘭子「言霊が伝わらぬ」
- 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/25(日) 13:53:02.38 ID:tKjFQgaJ0
- 晶葉「まあ、私についてはわかった」
晶葉「光ならどうなる?」
光「アタシか?」
飛鳥「どうなんだろうね?」
蘭子「むむむ……」
光「そ、そんな考え込まなくてもさ」
晶葉「……私から切り出しておいてなんだが、別の話をしてもいいか?」
光「うん?」
晶葉「肉が全然減ってないんだが」
飛鳥「うーん、素晴らしきかな日本文化」
蘭子「謙虚なるか」 - 36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/25(日) 18:28:20.89 ID:tKjFQgaJ0
- 飛鳥「だって皆食べないんだもん」
晶葉「脂肪とかが気になるか?」
蘭子「………はっ!」
光「うーん、…アタシ達なら結構運動してるし、大丈夫じゃないかな」
飛鳥「じゃ、ボクはもう空気を読まないよ」ムグムグ
晶葉「だからって何枚も取るな」ヒョイ
光「ああ、あんま取りすぎないで…」ヒョイ
蘭子「…………」
蘭子「…………」シャクシャク
光「……蘭子?」
- 37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/28(水) 11:23:35.33 ID:he5HgSIE0
- 晶葉「気になるのか?」
蘭子「くぅ……我を蝕む暴食の化身が…」
光「職業柄敏感じゃないとなぁ」
蘭子「光には無縁ではないのか?」
光「へ?何で?」
飛鳥「増えてたと思ったら筋肉だったとかありうるよね」
光「…ああ、トレーニングは欠かしてないからな!」
晶葉「私達も人並み以上に動いてることには変わらんだろうがな」
飛鳥「光はそれに加えてだろう?」
蘭子「その躯のどこにそのような力が秘められて…」
飛鳥「…あっ」
晶葉「あ…」
蘭子「…え、何?」
晶葉「…………」チョィチョイ
光「………………」
光「悪かったなちっちゃくて」
蘭子「あ、ぁう、その……」
飛鳥「ボクが言おうとして言わなかった事を」
晶葉「思ったのか」
- 38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/28(水) 20:29:09.26 ID:he5HgSIE0
-
蘭「裁かれなければならぬ咎が……」
光「いや、いいんだ、事実だから…」
晶葉「ならそんな影のある顔をしないでくれ…」
光「ははっ、ヒーロー、失格かな」
蘭子「明けぬ夜は無いっ!」
飛鳥「そういえば」
飛鳥「小さい頃に筋肉が付きすぎると身長が伸びにくくなるって話が……」
光「ぇ………?」
光「なぁ…?…飛鳥…?」ガシッ
飛鳥「やめてくれ、そんな目でボクを見るのは」ココロガイタイ
蘭子「ばかぁ!何で言ったの!?」
晶葉「俗説、俗説だそんなの」
- 40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/28(水) 22:45:58.72 ID:he5HgSIE0
-
光「俗説……うん」
晶葉「そう簡単に影響するもんじゃない」
蘭子「暗黒を拓く光たれ!」
飛鳥「傷とは戒めさ、それがあればそこ前に進める」
晶葉「戒めるべきは別にいるがな…」
飛鳥「ま、またロボを出すのかい?」
蘭子「それに光よ!我等の魔力の高ぶりは未だ止まらず!」
光「うん、まだ成長期だからな!」
飛鳥「………うん」
晶葉「………そうだな」
光「?なんか歯切れが悪くないか?」
飛鳥「気のせいだよ」
晶葉(男子と違って女子の成長期はそろそろ終わるんだよな……)
飛鳥(でも、言わない方がいいんだ、よね)
- 43 :キングクリムゾンッ 2014/06/03(火) 18:52:25.26 ID:7DB9AbXVO
-
蘭子「…この宴にも終わりが近付いてきたようね」
光「案外あっさり減るもんだね」
飛鳥「明日のお昼ご飯になることも心配していたけど、どうやら杞憂だったみたいだ」
晶葉「四人で食べるには足りなかったか?」
蘭子「……ところで、この混沌の泉は如何様にするのだ?」
飛鳥「〆のことかい?……それは……」
光「もちろん」
飛鳥「雑炊」
光「うどん」
飛鳥「………お?」
光「………ん?」
飛鳥「うどん………?」
光「雑炊だって……?」
………バチバチバチバチ
晶葉「ええい、食い意地の張ったやつらめ…」
- 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/03(火) 19:32:53.56 ID:7DB9AbXVO
-
飛鳥「……………」
光「……………」
飛鳥「さいしょは……!」
光「グー……!!」
ドドドドドドドド
蘭子「へあっ!?」
晶葉「なんだってこんな音が鳴るんだ…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
飛鳥「じゃん!」
光「けん!」
「「ぽい!!」
ピカッ!!
ドシャアアッ!!
飛鳥「………………」
光「………………」
パラパラ
飛鳥「が、……は……っ」ドサッ
光「正義は……勝つ…」
蘭子「……………」ポカーン
晶葉「理解してはいけないぞ」 - 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/03(火) 20:16:06.74 ID:7DB9AbXVO
-
飛鳥「まあ、そこまで固執しているわけでもないけど」ムクリ
蘭子「で、では一体……」
光「ノリと勢い、……?」
晶葉「ノリと勢いであんな擬音がでてたまるか」
飛鳥「ま、ボク達もアイドルのはしくれという事さ」
蘭子「ならば我にも…ぬぬぬぬ……!!」
晶葉「踏ん張るな、真に受けるな」
光「じゃあ、アタシはそろそろ帰るな」
飛鳥「え?」
蘭子「ほ?」
晶葉「ん?」
飛鳥「だって…え?、うどんは?」
光「え?…だから、ノリと勢いだって……」
飛鳥「あ、そう?…」 - 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/03(火) 20:52:09.77 ID:7DB9AbXVO
- 晶葉「ふん……じゃあ、私も帰るか」
晶葉「実は今日中に済ませておきたい事があってな」
蘭子「我も明日は光と闇の混じる混沌に身を委ねなければならぬ故……」
飛鳥「光と闇?……」
蘭子「明日早いの」
飛鳥「唐突に標準語使われるとびっくりするね」
光「そんな訳だから、また明日な!」
晶葉「邪魔したぞ」
蘭子「再び相まみえる日を!!」
ガチャリ
バタン
飛鳥「…………ふぅ」
飛鳥「…………」
鍋『クウカイ』
飛鳥「…………」
鍋『モッタイナイゼ』
飛鳥「………………」
飛鳥「腹を括る、かな」カチャ - 48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/03(火) 21:55:44.91 ID:7DB9AbXVO
-
後日
P「おお、飛鳥、お疲れ様」
飛鳥「…カ……ぁ……ッ」ヨレヨレ
P「どうした飛鳥、水無しで鳥取砂丘を横断したみたいになってるぞ」
飛鳥「ふふ、ちょっとオーバーだったかな…」
晶葉「例えが微妙過ぎるだろう」
P「まぁ、それは別として何か最近ストイックじゃないか?」
P「なんか理由があったり?」
飛鳥「…ま、まあいいじゃないか、何でもさ」
P「もしかして、ちょっと太っちゃったとか?」
飛鳥「……」ピクッ
晶葉「おま」
P「なんてな!HAHAHAHAHAHA☆…」
飛鳥「……ッ!、」ギロリ
P「ヒィ!?」
光「今のは無い…」ジト
P「光ぅ!?」
蘭子「最低」
P「オグえゥッ!!?」
P「今のは……かなり……」
晶葉「……助手…いや、P」
P「はひ……?」
晶葉「痛みというのは、戒めなんだそうだ」
P「へっ………」
ウィーン
ガション
- 49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/03(火) 22:00:00.16 ID:7DB9AbXVO
- おわり
>>1の投稿日時見たらちびった
これも全部スパロボがいけないんだ(責任転嫁

「モバマス」カテゴリの記事
コメントする
全ランキングを表示